第2話 5歳の誕生日
それからも毎日、本を読んだ。母は喜んでくれるが何故か父は無関心だ。
そんな日々が過ぎて行き4歳になったが、友達と言える人も居なかったので毎日本を読み家にある本は全て何度も読んでしまった。
「お母様、新しい本が欲しいのですが……難しいですか?」
「そうね。本って結構高価だし……うちでは他に読む人も居ないから多分お金は出せないと思うよ。一応お父さんには聞いてみるけどね」
「分かりました。期待しないで待ってます」
そんな会話をした当日の夕食時に父に質問された
「お前は何時も本を開いているが読めているのか?内容が分かるのか?」
「難しくなければ分かります」
「そうか。本みたいに高価で意味のない物を買う金はない……が、近くの教会にはたくさん本が有る。そこに読みに行ったらどうだ?但し一人で行くことは認めないがな」
「分かりました。お母さま!教会に連れて行ってもらうこと出来ますか?」
「そうね。送迎位ならできるわ」
「ではお母様にお願いします!」
「まあ家の役に立つような知識でも身に着けてくれ」
翌日以降母が時間のある時は教会まで連れて行ってもらい教会で新しい本を読んだ。
そうして日数が経過すると教会の人とも仲良くなり文字の読み書きも教えて貰えたりした。
実際文字は知っているのだが、筆記用具が高価な為文字を書く機会が無く初めて書いた文字は思ってるのと違う形だった……。
そして時間は経過し5歳になった。
「今日は5歳の誕生日か……女ではなく男だったらな……跡継ぎが……」
「誕生日おめでとう。今日から名前を付けられるのだけど、何か希望はある?無かったら私の考えた名前もあるよ」
私は何となく窓から外を見たら綺麗な花が咲いていた……そう言えばサクラの花とか好きだったなと急に思い出し、私は「サクラ」と声に出してしまった。
お母さまは喜び
「サクラ?良い名前ね。この子の名前はサクラにしましょう!」
と言い、父は自分には関係なさそうに
「好きにしたらいい」
と言い離れて行った。
この瞬間私の名前はサクラに決まり、その後教会まで魔法適性を見る為に母と向かった。
教会の中に入り、魔法適性を見て欲しいとお願いをしたらいつも文字とかを教えてくれる人が
「名前を言えるかな?」と聞いて来たので
「サクラです。宜しくお願い致します」と答えた。
「サクラさんか良い名前だね。では今から適性を見るね……一応先に言っておくと殆どの人が魔法適性なんか無いから、無くて当然だと思っててね」
「はい分かりました」
「……え?……有るけどこれはなんだろう?」
「私に適性有りますか?」
「おめでとう!魔法適性は有るよ……でもね属性が分からない」
「属性って火、土、風、水とかですか?」
「そう。本来は属性が見えるのだけど……分からない。何だろうか?」
「属性って普通は一つなんですか?」
「そうだね。一人に一つ……非常に稀に二つの属性を持つ人は居るけど……二つの属性を覚えるのは大変で普通は便利な属性だけを練習したりするね」
「どの属性が有利なんですか?」
「そうだね……火を使えると料理とかに便利。水を使えると飲み水に困らないかな?」
「え?」
「どうしたの?」
「魔法で攻撃とかできないのですか?」
「出来なくはないよ。例えば火属性なら、火の玉をつくって敵に向けて飛ばす事は……でも至近距離でないと火は消えるし……建物を燃やしたりなら出来るけどね」
「魔法ってそれ位しか使えないのですね……本で読んでもどう使えるかとかは書いてなかったから」
「そう言うけど、軍にとっては欲しい人材なんだよ。先ほども言ったけど水属性なら飲み水を出したりもできるから」
「で、私の属性って分かりました?」
「いや分からない。だから少し上の人と相談してみる。もう今日は帰ってもいいよ……そうだ言い忘れてた誕生日おめでとう!」
「ありがとう!」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




