第25話 逃走
セアノサスさんは私達を速く逃がしたいみたいだった。
「分かりました。ここで私が逃げなかったらセアノサスさんも逃げられなくなりますからね」
「そうだな」
「カルミアと逃げます……約束を破ったら恨みますよ」
「必ず守る」
「では、行きますね……」
「また会おうな!」
私はカルミアと最低限の荷物を持って逃げ出した。
「サクラ、どこに逃げる?」
「とりあえず山は避けた方が良いよね」
「そうね私の体力が持たないわ」
「では平地を……走りましょう」
「わかった……最悪私は置いて逃げて良いからね」
「何言ってるの!?」
「私ももう若くないのよ……」
「とりあえず走りましょ」
私達は頑張って走った。荷物を最低限にしたのが良かったのか他の人達より早く進む事が出来た。
数時間経過後にカルミアが音を上げた。
「私もう無理……」
「無駄な事言う体力が有るならまだ大丈夫!」
「もう私本当に無理。サクラ……今までありがとうね」
「……その言葉はここで聞きたくない。分かった私が運ぶわ」
「え?」
「私が持ち上げて運ぶから大丈夫!」
「私軽くないよ」
「魔法で強化するから大丈夫よ」
私は抵抗するカルミアを持ち上げ走った。
「……何でこんなに速く走れるの?」
「魔法で強化してるから」
「わかった。私も走るから降ろして!」
私はカルミアを降ろした。
「サクラって無茶をするね」
「置いて逃げて何て言うからでしょ……」
「わかった。もう言わない……一緒に逃げようね」
逃げ出してから数日は食料と水が有ったからよかった。
水は魔法で出せるので困らなかったが、食料が無くなりそうだった。
「カルミア食事どうしよう?」
「流石に食べないと生きて行けないよね」
「そうだけど持ち出した食糧はもう残って無いし……」
「近くにあるこの草は食べられること知ってるけど、草だけは辛いね」
「魚か肉も欲しいね」
「捕まえられる?」
「近くに居たら体を強化して捕まえるけど……」
「近くに居るのが分かればいいのにね」
「そうね。そんな魔法が……そうか魔法か!魔法で探索したら見付かるかも」
「そんな事できるの?」
「分からないけど、出来たら助かるよね」
「捕まえたら調理は任せて!」
私は魔力を使って近くの生き物を探した……前方に2体発見した
「なんか近くに2体いるみたい……行ってくる」
私が高速で移動すると2つの生き物は反応できないのか止まっていた……が人だった。
2人は刃物を持っていた。
「こんにちは。こんな所で何をしてるんですか?」
「金目の物を置いていけ。死にたくないだろ?」
私は無言で二人の後ろに高速移動して二人の武器を奪った。
「これで立場逆転ね。どうする?」
「降参します」
「そう。分かった……捕まえる余裕ないから見逃すけどこの剣は貰っていくね」
「分かりました」
私はカルミアの所に戻った。
「あれ?武器なんて持ってた?」
「今持ち物奪われそうになったから逆に奪って来た」
「盗賊だったの?」
「まあ二人だけだったけどね」
「サクラと一緒で良かったよ……」
「それより食べられる肉を探さないと」
「怖い言い方するね」
「ごめん、少し焦ってたかも」
「まあ仕方ないよ、色々有ったからね」
「今度こそ生き物探すね……」
私は再度魔法で生き物を探した。先程の2人は遠くに逃げたみたいで反応が無くなってたが少し離れた所に小さな反応が有った。
「今度こそ見付けたと思う」
「期待してる」
私は高速で移動し、兎を一羽捕まえた。
可哀そうだが生きる為に命を頂いた。
そんな感じで約3ヶ月間草と動物を捕まえて移動し、隣国の街へとたどり着いた。
「カルミア、多分隣国に着いたけど……国境って越えられるの?」
「身分証もないし難しいかもしれないね……」
私達だけで話してても仕方ないので、国境の兵士に話しかけた。
「私達隣国から逃げて来たのですが……街に入れて貰えますか?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




