第21話 魔獣
兵士たちに魔法を教えはじめ数ヶ月……私は7歳になった。
あれから100人以上の兵士に魔法を教えたが、覚えるまで時間のかかる者も居たが全員使う事が出来るようになった……と言う事は当初考えた通り、誰でも使える可能性が高そうだ。
今日は休みなので個人的にセアノサスさんの所に質問に来た。
「セアノサスさん、強化の魔法って普通の人に教えたりは出来ないのですか?」
「国から禁止されてない以上別に出来なくはないが……裕福な人位しか教えられそうにないぞ」
「お金がかかるって事ですか?」
「そうだな。俺達が教えて登録もしないといけない。無料では出来ないし無料で誰でも使えるとなったら人が殺到する恐れもある」
「そうですね。確かに無料でとなると人が沢山来そうですね」
「それに今最初の魔力を感知させるのはサクラじゃないとできない……サクラの負担が増えてしまう」
「まあ私の負担が増えるって事はここの兵士さんにも負担が増えますからね……」
「なんで普通の人達にも教えたいんだ?」
「仕事で役に立ちそうだからですね。力が要る仕事って多いと聞きますし」
「確かにな」
「でも広がり過ぎても犯罪に使われそうなので……」
「複雑だな。まあ今の所は難しいと言う答えで良いか?」
「そうですね納得しました」
それからまた数ヶ月兵士たちを教えていると何か騒がしくなってきたので近くの兵士に聞いてみた。
「何か有ったのですか?」
「何かまた魔獣が出たみたいです」
「魔獣ですか……セアノサスさんまた見学に行っても良いですか?」
「見学?倒しに行くの間違いではないか?」
「それは状況次第で……」
「そうだな。本当は危険だが、本当に強い魔獣ならここに居ても危険だ。行くか」
急遽私達も魔獣退治を見学しに行くことになった。
私達は後ろから馬車でついて行ったのだが途中で強力な魔力を感じたのでセアノサスさんに報告した。
「何か強い魔力を感じます……前方500メートル位先から」
「強い魔力?そんな遠くから分かるのか?」
「今回のは前回のより強い魔力なので」
「そうか。誰か偵察に行けるか?サクラが言うのだから間違いないだろ」
斥候数人が先に進むと急いで帰って来た
「巨大な熊の魔獣です。今まで見た事無い大きさです……」
「セアノサスさん、後方からの援護なら良いですよね?」
「駄目だ……と言いたいが今から逃げるより安全か……分かった。でも危なくなったら逃げるぞ。サクラは兵士では無いのだから」
「分かりました。ではここで魔力を集めて攻撃します……」
私が魔力を集めると魔獣が走ってこちらに向かって来た。
私は魔力で火球をつくり魔獣の口に向かって放った。
火球は命中して魔獣は苦しんでいる。私は近くの兵士に剣を借り体を魔法で強化して向かい首を切った。
「魔獣を倒しました」
「……サクラ、危なくなったら逃げると言ったよな。向かって行く奴がどこに居る?」
「苦しんでいたから……楽にしました」
「そうか。……分かった。何か気分が悪いとかは無いか?」
「レベルが上がったみたいです」
「レベル?」
「何でもありません」
少し思い出した。このゲームの世界は敵を倒すと経験値を得て一定を超えるとレベルが上がる。実は前回魔獣を倒した時も急に体力や魔力が増え驚いたのだが、今回は前回より強化されたのでそれだけ強い敵だったのだろう。
しかし皆レベルが有るというのは気付いてないのかな?……私も思い出すまで存在に気付いてなかった位だし仕方ないか。
とりあえず終わった……と思っていたら、アベリアとカルミアに凄く怒られた。
その後今回も魔力を抜き、魔獣を解体して皆で焼肉にして食べた。魔獣の肉はやはりすごく美味しい。多分魔力も少し回復する。
そして処理も終わり皆で街に戻りいつも通りの毎日が始まると思っていたのだが……
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




