第14話 不思議な存在
魔獣を倒してから、研究所で一部の兵士からの対応が変わった。
私が何か運ぼうとしていたら急に手伝いに走って来たり、私が何か困って無いかと聞いて来たり……
なぜ急に対応が変わったのだろうか?とりあえず聞いてみる事にした。
「あの……最近私に何でそんな親切にしてくれるのですか?」
「この前の……あれが現れた時に助けて頂いたので」
「私は……出来る事をしただけですよ。全員無事で良かったですね」
「はい。サクラさんが居なかったら……」
「少し魔法を使っただけです……」
「私も何年か軍に居ます。あの魔法を少しと言ってしまったらほとんどの魔法が児戯になってしまいます」
「そうなんですか?私はまだ魔法の事あまり知らないので」
「それであれだけの事が出来たのです。多分将来私達の上官に成れると思います!」
「……私としては軍に入りたくは無いのですが」
「そうなのですか?あれだけの能力があるのに……」
「まだ生き者を殺すという行為が私には恐ろしすぎて……」
「それは……確かにそうですね。私も入隊後すぐは辛かった記憶が有ります」
「まあでもここが襲われそうなら戦えるかもしれないと思います」
「ここには我々も居ますし、何か有ったら一緒に戦いましょう!」
一部の兵士が私に対して扱いが丁寧になった理由が分かった。でも私としては戦争の為に魔法を使いたいとは思わない。
私は翌日の魔法の練習の時にセアノサスさんに相談してみた。
「私って将来軍に入り魔法で戦うの?」
「……難しい質問だな。まだその答えは分からない」
「出来れば戦争で魔法を使うのは嫌なのですが」
「それは分かるし、子供に戦争する覚悟をしろと言いたくはない。……でもなこの前の魔獣の件だ。あれの報告書をどう書こうか悩んでまだ書けていない」
「それって大丈夫なの?」
「まだ期限は有るが、私の役目は正しく報告する事……でもな、あの魔法を報告すると軍は必ずサクラの魔法を研究する……でも嘘の報告をしても兵士達がどこまで黙っていてくれているか分からない」
「その報告に虚偽が有ったらセアノサスさんの評価は下がります?」
「下がる……下がるだけでは無くてこの職を辞する事になると思う」
「そこまで!?……正直に報告して!私はとりあえず成人するまでは戦争に行かなくても良いのよね?」
「それは確実にそうだとは言えないが、逆に考えると国としてはサクラを失いたくないはずだ……簡単に戦場へ連れて行く事は無いと思いたい」
「自分で聞くのも変だけど、本当に私の魔法って凄いの?」
「今まで知ってる中では1番……と言うか比較にならない。サクラの魔法は直接攻撃が出来る。普通兵士に飲み水を少し渡せたり、物資に火をつけて燃やしたり位しか出来ないはずなんだなのにサクラの魔法は直接攻撃が出来る……すまない少し興奮した」
「そうだね。私なら数メートル先に火球を飛ばす事も簡単に出来るからね」
「実際どれくらいの距離なら攻撃できそうだ?」
「多分25メートル位は出来ると思うけど……試したことない」
「今度どこかで実験してみるか」
「もう私が特殊な魔法を使える事を国に伝えて予算貰わない?」
「そうだな。……ありがとう。正直に報告するよ。でもな、どちらにしても報告書の確認が入ると思うから、私が国に呼ばれた時はアベリアと魔法の練習をしてくれ」
「わかった。そう言えば今日アベリアさん来てないね」
「……報告書の件でアベリアも悩んでるみたいだ。俺から正直に書くように伝えておくよ」
「そうして。……でも実家の方は大丈夫かな?」
「実家か……確かに今のサクラの事を知ったら色々有りそうだな」
「多分国に売ろうとするんじゃないかな?」
「金で解決するなら国は多分予算を出すぞ。……それより怖いのが政略結婚の道具にしようとしないかだ」
有りそうで怖い……
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




