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オレたちエクソシスト  作者: 地野千塩


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檻の中の少女編(10)完

 充希の悪霊騒ぎから数日がたった。


 相変わらず篝火は教会で生活をしていた。他に物件も見つからないし、しばらく教会に居候する事にした。


 充希もきちんと神様の事を知りたいという事でしばらく求道者として教会に通う事になった。


 今日は篝火が夕飯のメニューを作っていた。今日のメニューはタコライスだ。


 チーズやトマトのおかげで見た目は華やかに見えるタコライスだが、あまり手はかかっていない。ちなみにタコライスのソースは市販のレトルトで手抜き極まりない。


 そんなタコライスのお陰で食卓は華やかになったので、悠一はすっかり騙されて嬉しそうな声をあげる。


 食前の祈りを捧げ、タコライスを一緒に食べ始めた。


「充希さんは、会社でどうよ?」

「充希先輩は、元気そうだよ。本当に憑きものが落ちたみたいにサバサバ系にキャラ変している」


 大人しくてオドオドしていた充希だったが、あの日以来堂々とし始めていた。史也に言い寄られても、きっぱりと断っている姿を見かけた。篝火にも熱ぽっい視線などは送ってこなくなった。当然、あのロシア美女の悪霊も見えなくなった。


「それにしても充希先輩の悪霊祓いのとき見た夢みたいのなんだったの?」

「たぶん霊界さ。人間は見える世界だけで生きているわけでは無いからね。霊界で起きてる事が、現実に関与しているんだ。充希さんみたいに霊の世界では、親に縛られている人ってけっこういるんだ」

「そっか」


 イマイチ納得はできない篝火だったが、悪い思考を持つこと罪になるのなら、霊の世界もあるのだろうと思う。


 改めて思考について気をつけたいと思う篝火だった。


「それにしてもエクソシストって意外と面白いじゃん! オレもやりたい!」


 くタコライスを食べると、篝火はかつてから考えていた事を口にした。


 霊界のような目に見えない世界に飛ばされたのも面白かったし、今ロシア美女の悪霊がいない状況もスッキリして気持ちが軽い。


 残念ながら、悪霊が見えるときと見えない時に落差があり、その点は安定しないが、神様の役に立てる事を一個でもやって見たかった。もちろん、そんな事で神様は喜ばない事は承知だが、何かやってみたかった。


「大変だぞ。エクソシストは。悪霊に攻撃だって強くなるし、霊的に隙のないようかなり気をつけないといけない」

「それでもやってみたいよー。悪い奴やっつけたい!」

「いや、やっつけるのは神様だから。エクソシストは別に偉くない」


 呆れている悠一だったが、篝火はこの決意を変えるわけにはいかない。


 幸い今の仕事は、時間や責任に縛りはない。給料は安いが、その分時間はある。エクソシストに時間を割く事も可能だ。


「それでもやってみたいよ。充希先輩みたいに苦しんでしんいる人見たら、放っておけないよ」


 子供のような純粋な視線の篝火に悠一も折れたらしかった。


「じゃあ、やるか? とりあえず地域にある低級悪霊を祓ってみるか?」

「オッケー! やったるぜ!」


 タコライスを食べ終えた二人は、夜の町に来るだし、地域に撒かれた悪霊を祓った。


 こうして篝火はエクソシストとしての活動を始めた。


 篝火のエクソシストとしての活動は、まだ始まったばかりだ。今後どんな敵が来るかはわからない。


 ただ、自分には神様がいるから大丈夫だ。


 それだけは自信を持って言えた。

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