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カルン王国記演義  作者: ユリシーズ
最初の英雄
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騎馬

一つ一つ、やることをやっていく。かなりの量の裁判関係の書類が溜まっている。


裁判関係は優秀な人材がいないことが露呈する。この手のものは俺がいない間に片付けきれないと、遅れれば遅れるほど、不満が溜まる。


だが、処理できる人材が今、この国にいない様だ。だから俺が帰ってくるまで、こうやって書類が溜まる。まいったものだな。


人材登用はそう簡単じゃない。かと言って教育するのも時間と金がかかる。しかも教育側の人材すらいないのだから根本的に不可能だ。


とりあえず、裁判関係は俺が処理するとしてもずっとはやっていられない。第一に俺も裁判関係は得意じゃない。士官学校での勉強した知識の応用しかないから、優秀とは程遠い。


これからの課題だな。裁判、紛争関係の人材は、、、。


次に取り掛かったのはヴォロイ王国との交易の件だった。こちらは、今のところ話が決まっているのは道路整備だが、馬の輸入とベルン鉱山からの物資輸出はほぼ決まっていた。


馬も馬車と一緒についてきたものもいる。それらを繁殖させてテレシア産の馬を作り出してもいい。ヴォロイ王国との話し合いが必要ではあるが。


馬がいれば経済がかなり動きやすくなる。それだけ移動とは重要なのだ。


軍事においても同じことだ。騎馬隊による機動力の強化はとんでもない威力にないうる。既定の戦術を変えることができるのだ。


どうやら領地でのダイアウルフを手懐けるのもゆっくりだが、試行錯誤しつつ着実と進んでいるそうだ。ダイアウルフを扱えるのは魔族だけだが、馬は基本的に人間でも操作できる。


だが、指南する人材も無論、必要だ。もともとテレシアの騎馬隊を率いていたものたちはクーデターの影響でほとんど戦死してしまった。


現在いる人材の中ではクバイとワーベナルトが騎馬隊を指南できる段階にはあるが、二人では少ないし、心許ない。


と、言うことで兵舎に向かい話し合うことにした。


「腰を入れろ!死にたいのか!!」


入ってくるなりワーベナルトが声を荒らげていて驚いた。ボルテがいない間、4人の大隊長はかなり兵たちを扱いていたようで、兵たちの練度は高いままだった。ボルテが


「これでは、僕の出番はありませんね」


と笑っている。それに気づいた大隊長たちはこちらにくると敬礼した。兵士たちも、演説で俺のことを知っているため、焦って敬礼していた。


「ボルテとクバイ、それにワーベナルトは会議室に来てもらえるか?話したいことがある」


そういうと、シーカラとハーケルントはすぐに戻って兵たちの訓練を再開させた。ボルテたちと会議室に入り、早速騎馬隊の話をした。


皆、話を聞き終わるとそれぞれの意見を聞かせてくれた。ボルテは


「これからヴォロイ王国から馬を受け入れるのですから、ヴォロイから指南者を呼び寄せてはいかがですか?」


「なるほど、だが、これ以上の値段をふっかけられないだろうか、、、」


「その可能性は大いにありますね。出来るだけ儲けを求めるでしょうから」

と、クバイ


逆にワーベナルトは

「いや、それでもヴォロイ王国から呼ぶべきでしょう。多少の金額は覚悟してでも呼ばなければ、馬術の指南ができるものは皆無ですから」


「そうだな、馬術指南ができなければ騎馬隊など夢のまた夢だ。こちらからヴォロイ王国に留学させて学べさせてもいい。その旨をヴォロイ王国に伝える」


「皆、ご苦労だった。悪かったな、仕事に戻ってくれ」


テレシア騎馬隊実現に向けて、一つの方針ができたのだった。

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