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3/3

後編

リアルが忙しく更新が遅くなりました!

待っていて下さった方がいたらすみません。

・3/11:あとがきに補足を追加しました。

それから幾日が過ぎ、交流パーティーの日になりました。

パーティーは正装で出ることになっているので、ドレスで出席するため侍女の皆さんの手を借りて準備していました。


「王女様、仕度が整いました」

「ありがとう。でも何だか少し豪華すぎないかしら?」


侍女の人たちはいつも丁寧に仕事をしてくれるのですが、今回は一段と気合が入っている気がします。

社交も兼ねたパーティーとはいえ学園主催のものですし、ここまで気合いを入れずとも良い気がするのですが。


「いえいえ!今日は特別な日なのですからこのくらいは当然ですよ!」

「特別な日?」


侍女の一人が少し興奮ぎみに言ってきましたが、そこまで特別なことはなかったはずです。


「せ、せっかくの交流パーティーですし、可愛らしい王女様を皆様にお披露目する機会ですもの!」

「それに王女様はリアノ王国の王族なのですから、このくらいは当然ですよ」


他の侍女の人達がなんだか必死に言ってくるのでそういうものかしらと納得し会場へと向かうため馬車に乗りました。

今回は王子が在学されていることもあって王も出席されている為、いつもよりかなり多くの人が参加されると聞いています。


ただ、今朝ゼイラダ王から少し遅れてパーティー会場である学園へ向かってくれと言われましたが一体何故でしょうか?


そしてパーティーが始まってからしばらく時間がたった頃、私は会場への扉を開きました。


扉を開くとそこには絢爛豪華な風景が広がっていました。

まるで王城の舞踏会のようでここが学園ということを忘れそうなくらいでした。


何人かの人が私に気がついたらしく、その周辺からざわめきがおこりました。


「なぜあの子があんなに豪華なドレスを!?」


公爵令嬢が私を見て何か言っているようですが、距離があるため声を聞き取ることはできません。


そのとき王が立ち上がり、緩やかに流れていた音楽が止まりました。

皆が動きを止め王に注目すると言葉を発せられました。


「この度王子の婚約の予定が決まった。本来なら決まった後に余から相手に伝え皆に宣言すべきであるが、本人の口から今この場で相手に伝えたいそうなのでな」


そう言って王は微笑み、みんなの視線が王から隣に立っていた王子へと移りました。

王子はそんな視線を気にした様子はなく歩き始めました。

その先には例の公爵令嬢がいます。公爵令嬢本人やその周りの人達も彼女が選ばれることを疑っていないという表情をしています。


しかし王子は彼女の横を通り抜けました。


周囲からざわめきが起こる中、彼は私の前に止まりました。


「リリシア、僕は一目見たときから君に恋しているんだ。そして君と話すうちにさらに君のことが好きになった。僕と結婚してくれませんか」


その発言に周囲のざわめきが一段と大きくなります。


「君の父上の許可はいただいている。だが僕は君の気持ちを尊重したい。もし僕と同じ気持ちならこの手をとってくれないか」


そう言って私の前に膝まずいて手をさしのべました。

私の頭の中は真っ白で何が起きたのか上手く理解ができませんでした。

ですが王子が優しい瞳で私を見ているのを見て、初めて自分の気持ちに気がつきました。

王族だからいつか父が決めた相手と結婚する。そして他国の王族であるアロー王子とは結ばれないことから、私は自分の気持ちに蓋をしていたようです。


「…私も王子と同じ気持ちです。私でよろしいのでしたら」


そう言って私が王子の手を取ろうとしたときでした。


「お、お待ち下さい!」


王子へた伸ばしていた手を女性の声が遮りました。


「…私は彼女に求婚を申し込んでいる最中なのだが、どういうつもりだ。マリアンヌ・ガーロット公爵令嬢」


王子が立ち上がり声を発した女性へと体を向けました。

そこにいたのは例の公爵令嬢でした。


「どうして貴族でもないそんな娘を選ばれますの。そんなの納得がいきませんわ!王子に釣り合うのは貴族の娘のはず。そ、それこそ我が公爵家のような家こそが相応しいはずです!」

「確かにリリシアは貴族ではない」

「でしたら!」

「だが、身分は其方よりも上だ」

「…え?」


王子が視線を公爵令嬢から王へと移すと、王が再び立ち上がりました。

皆の視線も私たちから王へと向かいます。


「皆が集まる今日紹介しようと思っておったが、彼女は我が国の友好国であるリアノ王国の王女リリシア姫である。この度は我が国の学園に興味を持たれ留学されてきた」


「う、嘘…そんな…」


公爵令嬢が青い顔で私を見ます。

王子が令嬢へと向き直ります。


「ガーロット公爵令嬢。貴様がリリシアの学業に関する備品を隠したのはわかっている」

「わ、私はそのようなことは」

「先日学園でリリシアが普段行かない場所に向かったので不思議に思って着いていったら、其方がリリシアの道具を隠したと話しているのを私自身が目撃したのだ」


その言葉を聞いて公爵令嬢が驚きで目を見開きました。


「知らなかったとはいえ隣国の王女に嫌がらせをしたことは見過ごすわけにはいかない。さらに古の勇者が築いた教育制度を無視する行為は許しがたい。よって修道院へ行くことを命ずる」

「そんな…!」


公爵令嬢は青白い顔でその場に崩れました。

そこに赤く恐い顔をした男性がやってきて呆然としている彼女を無理矢理立たせ連れていきました。おそらく彼女の父親と思われます。


二人の姿が見えなくなった頃、再び王子が私の方を向いて手を差しのべました。


「話が途中になってしまったね。もう一度言わせてくれ。リリシア、僕と結婚してください」


私は今度こそ王子の手に自分の手を重ねました。


「喜んでお受けいたします」


その瞬間割れんばかりの拍手が巻きおこりました。

まさか隣国にきて求婚されるとは思っていませんでしたが私はこの国、そしてこの学園にきて良かったと皆からの祝福を受けながら思いました。

ただ、先ほど連れていかれた公爵令嬢の後ろ姿が頭から離れませんでした。


―――――――――

――――――

―――


今の国王が隣国の王女だった王妃に求婚してから数年がたった。

ゼイラダ国には国王が即位した後に王妃が創った孤児院があり、国の治安がよくなったことから他国からも称賛された。

そこの孤児院では以前修道院に居た女性が院長として子供たちの母親代わりをしていた。

院長のもとにほぼ毎月、一人の女性が通っている。

その女性は数年の時をかけて院長と友になったらしいと噂されている。

そんな彼女は今日も女性や子供たちと話しをするためのお茶を準備していた。

そして孤児院の前に馬車が止まり、一人の女性が門を開く。

そして彼女はいつものように女性を出迎えた。


「ようこそ。リリシア」

「今日も子供たちのお話をたくさん聞かせて下さいね。マリアンヌ」


これでひとまず本編は完結です。

でも別キャラ視点の話(番外編)を書く予定なので、まだ完結にはしないでおきます。

たぶん4月に入ったら書き始めれると思います。

※補足

感想で何件かいただいたので補足です。

なぜ公爵令嬢がここまで断罪されたのかについては番外編に書く予定です。


感想を下さった皆様ありがとうございます!

遅くなってしまいますが、返信はしていきたいと思います。

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