委員会決め
その次の授業は委員会、係決めだった。
あれから10分弱しか経ってないのに、もう結果が出てるなんて……
恐るべし四葉先生。
もはや人間業じゃない。
ところで、俺は階級制度係になった。
咲も同じ係だ。そうだと分かったとき、咲はとても喜んでいた。
そして、咲も俺も当然委員会には入ってない。
「それでは委員会が決まったので、発表したいと思います。」
四葉先生が次々に名前を読んでいくが、俺と咲の名前はなかった。
「学級委員になった二人は前で短いスピーチをしてください。」
そして、背の高いイケメンである男子とまあまあ背の高い女子が前に現れた。
先に男子のほうが話しだした。
「私の名前は五十川 陽翔です。このクラスで皆さんが明るく楽しく過ごせるようにしたいと思います。」
声まで、爽やかなイケメンだぁ。
俺まで惹かれてしまうほどのイケメンだ。
何故か咲が少し睨んでる。なんでだ?
それはさておき、次に女子が話しだした。
「私の名前は柏 真希です。みなさんが安心安全に過ごせるように頑張ります。」
声は明るい感じ。声が通って、みんなに指示しやすそう。いいなぁ。
そうして、委員会に入った人のスピーチは終わったと思ったのに……
「あと、体育祭実行委員と合唱コンクール実行委員、そして学園祭実行委員の人は言ってなかったわね。」
四葉の言葉は俺にとって不意討ちだった。
「体育祭実行委員は学級委員の二人。合唱コンクール実行委員は木下くんと川上さん。学園祭実行委員は細川くんと安藤さん。スピーチは片方の代表者だけでいいわ。」
俺は咲に頼み込んで、咲にスピーチをしてもらった。
咲は嫌そうな顔を一つもしなかった。しかも、笑っていた。
そして、授業は終わり、休み時間になった。
すると、廊下から、声が聞こえてきた。
「麗華様ぁ!はやく貴女様のお顔を見たいです。あと麗しきお声も!」
何だあいつ。隣のクラスの人みたいだ。ところで、麗華って誰だ?
―キーンコーンカーンコーン―
……やべっ。授業が始まったみたいだ。と、思ったら、これが授業の終わりのチャイムだったみたいだ。
さっきの隣のクラスの子は授業中に教室を出ていたの!?
そして、次は給食だ。俺達はランチルームで食べるらしい。
給食は寿司、マグロとサーモンなどの寿司、そして、海藻サラダ、しじみの味噌汁だった。
俺達は、自己紹介することになった。
「俺は木下 歩。」
と俺はそっけなく言った。
「僕は細川 紫央だ。パソコン関係で分からないことがあったら、気軽に声をかけてね。」
と俺とは対照的にハキハキとしゃべる。そのとき、俺は紫央の顎についているシールを見逃さなかった。
そのことを言おうとしたが、咲に邪魔された。
「わぁ!もしかして、紫央くんって、細川 陽菜乃の息子さん?すご〜い。」
と咲が言った。
「あの東京都知事?」
と俺は驚いてしまった。
「そうなんだよ。」
と紫央が誇らしげに言った。さっきからあの取り巻き集め女子が話したそうにしているから。みんなを彼女に注目させた。
「わたくしは、安藤 麗華ですわ。階級は1のSですわ。いつもあんな態度を取っているけれども、あれはおじいさまに言われてやってるのよ。だって、総理大臣の橘 元成さんだもの。怖いわ。」
と言い、泣いてしまった。それを慰める咲と真希。いつ仲良くなったのか……
ってか、麗華の髪型はいかにもお嬢様だ。黄色のカチューシャに髪は腰まであり、触覚といわれる、こめかみから顔のサイドに沿って流れる髪は胸辺りまである。その触覚だけが、くるくるとねじれている。
麗華は急におかしなことを言い出した。
「あっ、ちなみにわたくしの誕生日は栄知7年1月15日ですわ。そして、私への誕生日プレゼントはなくていいですわ。そのかわりに、わたくしと仲良くしてほしいですわ。」
この言葉世によって真面目な紫央が惑わされてしまった。
「えっ、僕は1月5日だけど…あっ、これ言わなくていいやつ?ごめん。聞かなかったことにして。」
焦っている紫央は陽翔に話を振った。
そして、陽翔が口を開く。
「俺は、五十川 陽翔。階級は1のC。みんな1年間よろしくな。」
女子の目が完全にハートになってる。彼はいい奴みたいだ。やっぱイケメンはいいなぁ。
だって、髪はサラサラしてて、センターわけという髪型だ。今どきのアイドルみたいだ。
そして、真希も話しだした。
真希の髪型はショートカットでスポーティだ。
「真希の名前は柏 真希。階級は1のS。みんなよろー。」
そして、咲が甘ったるい声で話しだした。
「さきは、川上 咲だよぉ〜。栄知7年1月15日生まれだよぉ。れいかとあゆむとさきは誕生日一緒だねぇ。」
とゆっくり話す咲に呆れている俺達は教室に戻ろうとした。
その時、あの声が聞こえてきた。
「麗華様!やっと見つけましたよ。」
麗華は恥ずかしそうに口を開いた。
「この子は影山 月子ですわ。小学校が同じで、わたくしにずっとつきまとっているのよ。」
……進学校にもおかしなやつがいるもんだなぁ。
月子は麗華と同じ黄色のカチューシャをつけている。だが、髪型は麗華と違う。まっすぐの直毛で顎あたりでまっすぐに切り揃えられている。
咲が口に出してはいけないことをしてしまった。
「っていうことはー。れいかのぉ、ストーカーっていうこと?」
ストーカーに『ストーカーですか?』なんて聞いたら、怒るに決まっている。
「ま、そんな感じね。」
月子が素直に肯定しただと!俺達は目を丸くした。
「でも、麗華様のことを悪く言うなら……何をするかわからないわ。ところで、麗華様!クラスが別れてしまって、とても悲しいことです。時には、貴女様の方から、来てくださらない?いつでも歓迎します。」
そして、月子はどこかに去ってしまった。
俺達も教室に戻った。教室までの道のりは遠かった。喧嘩してる奴もいれば、先生を論破してる奴もいた。
どうして今の首相は階級制度をつくったんだろう。
そんなことを考えているうちに5時間目の授業が始まった。




