階級についてⅡ
「小学校では、道徳の授業で何を習いましたか?」
四葉先生が質問をした。
「『自分と他人の階級の差』について習いました」
紫央が自信を持って答える。
「そうですねぇ。ところで、階級の決め方を知っていますか?」
気にしたこともなかったなぁ。みんなはどう思っているのだろうか。
「運命ですわ。」
とあの取り巻き集め女子が言った。
運命って。決め方じゃないじゃん。
俺は心のなかで突っ込んだ。
「運命だと言っている方が多いですが、本当は違います。なんと、両親の階級の平均なのです。例えば、父親が3のC。母親が5のDならば、子は4のCですね。だから、同じ階級どうしで結婚する人が多いのです。」
えっ、平均!?平均とは意外だ。
しかも、階級制度で、結婚を制限している人が多いのか!?
でも、そんなに子供の人数は少なくないぞ。
どうしてだ!これは後で考えることにしよう。
今は授業に集中だ。
「そのせいで、とある事が起こってしまったのですが…みなさんはこの階級制度を不満に思っていますか?今からタブレットを配るので、委員会や係の希望などのアンケートをクラスルームのところから入って答えといてくださいね。」
「はーい!」
みんなは元気よくこたえた。
俺はすぐにクラスルームに入り、アンケートに答え始めた。
委員会の希望はなし、係は階級制度係にした。
「あゆむ、どうやんの?教えてよ〜。」
俺は手際よく手伝い、自分のアンケートを進めた。
なんか自分で『手際よく』とか言うのはハズいな。
「あゆむ、一緒に合唱コンクール実行委員やろ!」
う〜ん。正直言うと、めんどくさいけど、やってみようかな?
「いいよ!それじゃあ咲のアンケートに合唱コンクール実行委員希望って書いておくよ。」
俺はそう言い、俺と咲のアンケートに合唱コンクール実行委員希望と書いた。
その間、咲は笑みを浮かべている。
「あゆむ!ありがとう。」
そうして、俺たちは自分のアンケートに集中した。
そして、最後の質問だ。俺は質問を見て、驚愕した。
周りの奴らも驚いている。しかし、俺ほどではない。
だって質問が……『あなたはこの階級に不満を持っていて、この世の中を変えたいですか?』
こんな質問に即答できる奴はいるのだろうか。
まさかいるわけ――。
なんと咲がタブレットの画面を凄まじい勢いで操作している。
……いたわ、すぐ前に。やっぱ咲はすげーな。
だが、俺は覚悟しないと、答えられもしない。
俺は、覚悟して、キーボードに触れた。
そして、俺はつばを飲み込んで、回答を打ち込み、送信した。
送信ボタンに指を近づけるときは震えが止まらなかった。




