SIDE:麗華様の優雅な休日
麗華様の優雅な1日は、メイドAの流すクラシック音楽により始まる。
ちなみに私はメイドK、影山 月子である。休日限定のメイドである。
「麗華様が目覚めました!」
とメイドBの掛け声により、私たちの仕事は始まった。
「あら、おはようございます。みなさん、今日も素晴らしい1日を過ごしましょうね。」
と朝から麗華様のお声を聞くことができる、この臨時メイドはなんて素晴らしいのでしょうか。
「しっかりと自分の仕事をしなさい!」
と麗華様の声に感激していると、私はリーダーであるメイドCに怒られてしまった。
そして、私は担当場所に行った。
ここは、麗華様のペットの部屋である。
「プリンセスもも!」
と私が叫ぶとソファの下から、白色のトイプードルが登場した。
「わーん、わんわん!」
とプリンセスももが吠えてきた。
「おはよう。」
と私も挨拶した。
なぜか私はプリンセスももの言っていることがわかるのよね。
多分、プリンセスももと私は、麗華様の良き理解者なのよ!
「わんわ、わんわん?」
「そうなの。他のメイドは明日のパーティの準備で忙しいらしいし……」
私は麗華様にもう今日は会えないと思い、悲しくなった。
「わんわん、わわん!」
とプリンセスももの言う通り、麗華様に会いに行くことにした。
プリンセスももの部屋から麗華様のいる部屋へはかなり距離があるため、私はメイド達の話を盗み聞きしながら、行くことにした。
私って人に気づかれないから、盗み聞きし放題なのよね!
すると、早速メイド達の話し声が聞こえ始めた。
「そう言えばさぁ、麗華さんってネーミングセンス皆無よね。プリンセスももって名前ダサいし……」
これは悪口かしら!?
私はそのメイドを懲らしめようと思ったが、プリンセスももが止めてきた。
「わ~んわんわ!わーんわんわん、わんわ~んわんわわん!わ~んわんわーんわんわ~んわんわんわん…」
よく考えたら、プリンセスももの言う通りだ。麗華様が私に気づいてないから、『私は月子だから……』という言い訳ができないわ!
私はプリンセスもものおかげで麗華様の家から、追い出されずに済んだ。
こんな話をしていると、私は麗華様の部屋についた。
麗華様の部屋の中から、メイドAの声が聞こえてきた。
「私たち、メイドはマッチョメイドくんを中心として、明日のパーティの準備をします!そのため、麗華様は外出などしていてください!」
あら、麗華様が外出するのね!
「それなら、私がお供しま――。」
私はメイドDの言葉を遮って、麗華様の部屋に登場した。そして、私は言った。
「私とプリンセスももが麗華様のお供しますわ!」
「それじゃあ、メイドKさんとプリンセスももと外に行ってきますわ!」
と麗華様は私たちを選んでくれた!
私とプリンセスももは抱き合って、喜んだ!
そして、未来学園の前まで来た。
「ここがわたくしの通っている学校、未来学園よ!」
と紹介してくれた。
「わ~んわんわわんわんわ?」
とプリンセスももが尋ねたが、麗華様がプリンセスももの言っていることを理解できるわけがない。
「プリンセスももは可愛いわ!それじゃあドックランに行くのはどうです?プリンセスももも嬉しいに決まっていますわ!」
とプリンセスももを抱きしめた。
私も抱きしめて欲しい……
私のそんな切実な思いは麗華様には届かなかったのであった。
「さあ!ドックランに着きましたわ!」
と麗華様は言った。
ちなみにこのドックランは麗華様のタワーマンションの1階に併設されている。
しかも、無料である!
そんなドックランを見たプリンセスももは目を輝かせた。
最近、リニューアルしたからね!プリンセスももは初めて来たことになる。
「すごすぎますわ!な、ななな、なんと!わんちゃん専用の滑り台にプールですって?こんなの、プリンセスももにとっての楽園そのものですわ!これから、遊びますわ!」
と麗華様は思ったことを全て口に出した。
こうなった麗華様はもう私でも手に負えないため、好きに過ごしてもらうことにした。
でも、私にはプリンセスももがいるから――。
振り向くとプリンセスももはすぐさま滑り台の方へ走って行ってしまった。
「わん!わーん!わんわんわん!!!」
あら、もう犬語になってしまったわ……
プリンセスもも……あなたもなのね……
私はドックランの隣にあるCafeスピードに入った。
「あら、月子じゃないの!?」
とマスターが話しかけてきた。
このCafeスピードは私の家と道路を挟んで目の前にあるから、マスターとは知り合いなのだ。
「今日もメイドのアルバイトかしら?バレないように頑張ってね!いつも通り、プリンとレモネードね!」
私は頷くと、麗華様とプリンセスももを見た。
二人とも楽しそうだなぁ。
そんなことを考えいると、頼んだものが私のところに届いた。
「プリンの上にのってるソフトクリームはおまけね!」
と言って、サービスしてくれた。
「いつも、ありがとうございます!」
と私は感謝した。
私は一人の時間を楽しみ、麗華様とプリンセスももと一緒に部屋に戻ることにした。
「今日はとても楽しかったですわ!ところで、メイドKさんは何をしていたです?」
と麗華様に尋ねられた。
「Cafeスピードでお茶しようと思ったら、昼ごはんもついでに食べてしまって……あっ!?麗華様は、何か口にしたのですか?」
と私は焦って聞いた。
私だけ、食べてしまったら、他のメイドになんと言われるかわからない。
「わたくしもCafeスピードをお食事をしましたわ!そこで同級生の月子と会ったのだけれど、相手はわたくしに気づいてくれなくて……」
えっ!?麗華様もCafeスピードに!?全く気づかなかった。私としたことが……しかも、メイド服から、私服に一時的に着替えてたから、私の素性を見られてしまった。
「もしかして、メイドKさんって――。」
もしかして、私、メイドKは月子ってことがバレてしまうの!?
「月子を見たの?」
ふぅー!なんとか耐えた!ここは適当にこたえよう。
「月子ってあそこの家に住んでいる?」
と私は私の家を指した。
「そうそう、なんかメイドKさんって月子に雰囲気が似ているのですわ!それほど、二人とも優しいのよ!私はなんて幸せ何でしょう。これからもよろしくお願いしますですわ!」
となぜか褒められた?
すると、メイドAが登場し、私と麗華様に話しかけた。
「麗華さんはもう、お部屋に入ってください。そして、メイドKはプリンセスももを部屋に入れたら、もう定時なので、帰ってもらって結構です。」
そして、麗華様とはお別れとなってしまった。
そして、プリンセスももと一緒にプリンセスももの部屋に入り、私は水の用意をした。
そして、私は部屋を出ようとした。
「プリンセスもも、また明日ね!パーティで会いましょう!バイバイ!」
と私はプリンセスももに声をかけた。
「わん、わんわんわん!」
そうして、私はプリンセスももとも別れ、月子の姿になった。
すぐさま、麗華様の家を出て、私の家に着いた。
今日も麗華様はとても美しかった。私も、麗華様のようになりたいな。麗しき麗華様……なんて素晴らしいんでしょう。
こんなことを思いながら、私はタワーマンションの最上階を見つめ、家に入った。
麗華様の幸せは私の幸せとなるでしょう。
だから、私は麗華様の幸せを確保しなければいけない!
なのに、できなかった……
あんなことが起きて、私と麗華様、プリンセスももの幸せが奪われるなんて……
誰もそんな予想できなかった……




