スペシャルゲスト
ナオミはコンピューターを見つめていた。
登録者数は、ついさっきまで余裕で――
**879,347。**
だった。
それが変わった。
**867,235。**
ナオミの目が見開かれる。
「見た!?」
DJ Kre8も画面を凝視する。
「一万人以上の登録者が!」
消えた。
一瞬で。
ナオミは拳を握りしめた。
もうたくさんだ。
「配信、明日に前倒しする」
DJ Kre8が彼女を見る。
「でも、トラックがまだ完成してねえぞ」
「これ以上、登録者が減っていくのを黙って見てられない」
ナオミはすぐにターンテーブルへ戻った。
いくつものノブを調整する。
再び部屋に音楽が流れ始めた。
DJ Kre8は眉をひそめる。
「なんでそんなに急ぐんだ?」
ナオミの手が止まった。
「分かってるでしょ」
ゆっくりと首の後ろへ手を伸ばす。
そこには――
髪に隠れるように――
傷痕があった。
ザイラとジャリック・ラインハルトの首の後ろに残されていたものと、不気味なほどよく似た傷痕。
DJ Kre8は黙り込んだ。
ナオミは手を下ろした。
「トラックが完成してなくても構わない」
再び登録者数を見る。
「Jスクワッドだって気にしない」
音量を上げた。
「ショーが最高にヤバければ、それでいいの」
DJ Kre8がかすかに笑う。
「Filmplexのハードルの低さには勝てねえな」
ナオミは笑わなかった。
明日――
ライブ配信をやる。
準備ができていようが、いまいが。
翌日――
キランは教室で生徒たちと向き合っていた。
「よし、みんな」
教室を見渡す。
話を聞いている生徒もいる。
スマホを見ている生徒もいる。
いつも通りだ。
「今日は視野を広げて、1930年代のアラバマ州メイコムにおける裁判制度について学んでもらう」
興奮した生徒は、およそゼロだった。
それでもキランは続ける。
「さて、俺が何の本について話してるか分かる人?」
すぐに手が上がった。
キランは微笑んだ。
ようやく。
授業に興味を持ってくれる生徒だ。
「はい、ヴィエイラ?」
ヴィエイラが手を下ろした。
「先生って今、プロの*Filmplexer*か何かなんですか?」
キランの笑顔が消えた。
「……何の話だ?」
ヴィエイラはスマホを掲げた。
「先生、トレンド入りしてますよ」
キランは画面を見つめた。
動画が再生される。
シトロン・シティの空を飛ぶサイバー・ドラゴン。
それと戦うキランとマッハ。
そして画面の手前では――
ナオミとDJ Kre8がターンテーブルを操作し、その騒動のすべてを作り出していた。
動画のタイトルは――
**『シトロン・シティにドラゴン出現』**
キランのまぶたが引きつった。
「**またか!?**」
放課後――
キランとマッハはシトロン・アカデミーの外にいた。
キランはスマホでもう一度動画を再生する。
「少なくとも、これで誰がホログラムを操ってたのかは分かったな」
マッハが頷く。
「ですが、彼らの目的については依然として不明です」
キランはナオミのプロフィールを開いた。
表情が変わる。
そこには何十本もの動画があった。
さまざまな生き物。
さまざまな場所。
サムネイルは、次へ進むほど馬鹿げたものになっていく。
そして――
騒ぎの規模も、一本ごとに大きくなっていた。
「かなり前からやってるみたいだな」
キランがスクロールする。
「動画を出すたびに、どんどん規模が大きくなってる」
マッハが投稿を分析した。
「視聴者の関心を維持するためなのかもしれません」
少し間を置く。
「最近の人々が、どれほど気が散りやすいかはご存じでしょう」
「マジそれ!」
キランとマッハが固まった。
ゆっくりと振り返る。
近くにはナオミ・ジェニングスとDJ Kre8がいた。
しかも二人とも、キランには大して興味がないようだった。
それよりも――
カメラを設置している。
マッハの目が見開かれる。
「彼らです!」
キランが近づく。
「ここで何してるんだ?」
ナオミが人差し指を立てた。
「シーッ!」
カメラへ向き直る。
「ライブ始まるから……」
キランは呆然とした。
「待て、何?」
配信が始まった瞬間、ナオミの人格が




