顔を上げて
「これだ」
ナオミはスマホに表示された視聴率グラフを見つめた。
キランとマッハは、ただ彼女のライブ配信に映り込んだだけではない。
配信そのものを変えてしまった。
二人がサイバー・ドラゴンとの戦いに加わった瞬間、視聴者が一気に流れ込んできた。
コメントが爆発的に増え。
「いいね」が跳ね上がり。
エンゲージメントも急上昇した。
ナオミはゆっくりと笑った。
「ファンが求めてるのはショーなのよ」
DJ Kre8には、彼女が何を考えているのかもう分かっていた。
ナオミが彼を見る。
「だったら、絶対に忘れられないショーを見せてあげる」
その後――
キランはミカイラを膝の上にしっかり乗せ、シトロン・シティの空を飛んでいた。
マッハが隣を並走する。
眼下では街の光が線となって流れていく。
向かう先はミカイラのアパートだった。
ミカイラは、まださっきの出来事を理解しようとしていた。
「つまり、あれって最初から最後まで*ホログラム*だったの?」
「今のところは、そう考えてる」
ミカイラは眉をひそめた。
「でも、どうやって?」
キランを見る。
「実際に何かが街を壊してたじゃない」
そこが問題だった。
ホログラムは建物を破壊しない。
炎を吐いたりもしない。
警察の攻撃を跳ね返して、周囲の街へ被害を出したりもしない。
キランは首を振った。
「分からない」
前を見る。
「ガレージに戻ったら、ギアに聞いてみるよ」
やがて――
二人はミカイラのアパート前へ降下した。
キランの車椅子が着地する。
ミカイラは彼の膝から降り、その前に立った。
「送ってくれてありがとう」
微笑む。
「会えてよかった」
キランは、どうしても残念そうな顔を隠せなかった。
「ドラゴンに邪魔されたのに?」
ミカイラが眉を上げる。
「サイバー・ドラゴン」
キランは彼女を見つめた。
そして笑った。
「はいはい」
どうやら誰もが、その違いをものすごく重要だと思っているらしい。
ミカイラはアパートへ向かって歩き始めた。
だが途中で止まる。
振り返った。
キランはまだ彼女を見ていた。
どうやら、その表情




