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政府職員とか、ちゃんといたんだね!?











「私は、ユニス」


「私、リチェッタ!」


「色々な回収を担っている、謂わば何でも係です」 


「なっはは! 雑用が多過ぎて、休みなんかほぼないけども!」


同じ髪型同じ顔で無邪気に笑う双子な2人は、やはり何処か楽しそうだ。

特徴的なまろ眉、首元で結ばれてるゆるふわなツインテール。青色と緑色の事務員みたいな服を来ている。前世の知識を頭に入れてパッと見た感じ、お昼休みのOLさんかな?って思っちゃうオレ


ええと、ユニスが青。リチェッタが緑って覚えとけばオーケー? 安易な覚え方だけど、初対面だし違いがほんと分からないから今はこれで良いと思うんだ。交流を続けていけば、他の違いも見えてくるだろうしね。


フォラッドを殴りに来たって言ってたけど、一体何処の誰なのやら……。ちらりとユーリに目を向ければ頷きを返してくれた。どうやら、対応してもらえるみたい。


「で? お前ら何しに来たんだァ?」


「あら、ユーリ」


「此処にいたんだ。さっき来たの?」


「最初からいただろがァ。ったく、相変わらず我が道を行くタイプだな、お前らは」


一息吐いてユーリは視線をオレの方へと戻した。


「リティシア。コイツらはウィリアムの部下だ。怪しさ満点だが、変人ではないなら安心しろォ」


「部下?」


「ああ、行政機関に所属してるって言やァ、わかりやすいか?」


つまりは政府職員か! 市街地にいる役人とはレベルが違う、正規な役人って事ね。個々の領主が雇った役人はね、私利私欲に塗れたヤベェ奴がちらほらいたりするけど、中央区域……いわば、首都に近い都市にいる役人や職員は世界領主が選んだ、身分も種族もはっきりしてる人が多いらしい。


特に中央区域にいる政府関係者は、世界領主の許可がない限り立ち入れないと聞く。たぶん、アレだ。ウィリアムが風魔法で弾いてるか、風を纏わせて判別してると見た。


因みにユーリや兄であるギルノールも此処に入ってたりするんだよね。ウィリアムは限られた仲間で、政治を色々と動かしているみたいだから。そりゃあ、皆忙しくもするよ。代わりがいなきゃ休む暇もないと思うし。


というか、それよりも。


「ウィルさんって、本当に仕事してたんだね……」


「あーー……、まあ、そう言いたく気持ちはよーく分かる。アレが世界領主とか、何のバグだって皆思ってるからなァ」


うっわぁ、仲間内でも思っちゃうんだ? だよね。だって、あの見た目だし緩さだし、何より始まりの能力者ヴァリュアブルらしくない。戦争を停めた事すら、本当なのかって疑うぐらいには信用がないね! あははっ!


オレが今迄のウィリアムとのアレコレを思い出しながら唸っていると、双子達が意味ありげな視線をユーリに向けた。


「もー。ユーリ、そんな事言ってると、また無理難題押し付けられちゃうぞ!」


「そうです。思ってても口に出さないのが正解ですよ。直ぐに風に乗って、指摘が来るんですから」


「ハッ、世界の風網を作ってるやつなんだから、今更取り繕っても意味ねェだろ。日頃から聞かれてんなら、堂々と不満は口にするもんだァ」 


ユーリがそう言って鼻で笑えば、勢いの良い突風が彼を襲ったのでバッチリ盗聴はされてたみたいだね。どんまい、ユーリ。後で絡まった毛玉の除去手伝うから、笑っちゃうの許してほしい。


ユーリへの突風被害を横目に、(オレ)は双子へ声を掛けた。


「ええと。それで、お二人は何しに来たんですか? 単なるボコりにきた訳では、ないですよね」


オレの問いに双子は顔を見合わせ、そうだったと思い出すように手を叩いた。


「そうです。私達、集金にきたんです」


「集金?」


「うん、貸してた金を返せ!ってね」


親指と人差し指で丸を作り、緑の双子……リチェッタは笑みを浮かべるが目が笑っていない。あっ、これは笑い話に出来ないお金の話だな?


あの変人さん、借金こさえてたの? いやまあ、驚きより納得しかないけども。億の金額の借金あってもやっぱりかー!としか言えない。やっぱりウィリアムに続き、信用出来ない1人である。


「期日が今日までだったのですけど、返せないとなると……担保を私達が持ち帰るしかないですね」


「担保ぅ!?」


先程まで他人事のように、オレの腕の中で寛いでいたリンファは声を上げる。


「担保って何!? 聞いてないし、何よりこの家は金銭類何もなくてあるのは漢方ばっかりだよ!?」


涙目のリンファに双子は目を瞬かせると、柔らかい笑みをリンファへ向けた。


「いやですね。あるじゃないですか、此処に」


「うんうん。真っ白いもふもふがねぇ」


双子の言葉に固まる。あっ、これはオレでも察したぞ。フォラッドのおっさん、とんでもないものを担保に差し出したね。え、返す気あるよね? 一応大事な弟子、なんだよね?


わふ?っと鳴いたリンファは右見て左見て、ゆるく首を傾ける。数秒の間の後ーー


「アタシィィィィ!?」


とんでもない声量で、悲鳴を上げたのだった。








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