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【書籍化】男女比1:99貞操逆転ギャルゲーで男友達キャラに転生したけど思った以上に大変なんだが⁉  作者: マイヨ@電車王子様2巻【4/24発売】
第2章 男友達は大変だな~

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第24話 クラス宿泊合宿はチートデイ

「よ~し。1年2組、全員いるか~?」

「点呼完了。全員おります、エッちゃん先生」


 青空の下、天気は快晴。

 宿泊所の正面玄関前で、エッちゃん先生が声を張り上げる中、多々良浜さんが点呼結果を伝える。


 今日は、待ちに待ったクラス宿泊合宿の初日だ。


「ん~! バスに長時間乗ってたから、ようやく身体を伸ばせるな」


 ハニ学からバスで数時間の道のりで凝った背中や腰を伸ばすように、俺は大きく伸びをした。


 見渡せば青い空に白い雲、そして新緑の山々がつらなる大自然が目の前に広がってる。

 やべ、こういう空気が美味しい所だと、タバコ吸いたくなるな。


「橘君、身体凝ってるの? 私がマッサージしてあげるよ。うへへ……」

「あ、ずるい! じゃあ私は肩もらう!」

「抜け駆けずるいぞ!私は右足貰います! 大腿とふくらはぎの大きな筋肉を揉みしだいて……うへへ……」

「じゃあ私は手で! 性欲アップのツボを押して橘君と……ハァハァ……」


 まるで、ハンティングで獲得した獲物の分け前を取り合う原始人のごとく、俺の身体の部位が予約で埋まる。


 なんか、ここだけ聞くと、ちょっと猟奇的だよね。


「ううん、大丈夫だよ。マッサージなら、ギックリ腰明けのエッちゃん先生にしてあげてね」


 そう笑いながら、俺はさり気なく1組の方を見やる。


 相変わらず晴飛の周りには、俺以上に1組の女の子達が纏わりついていて、小柄な体躯の晴飛の姿は見えない。


 ──って、あれ? かぐや姫があんな離れた所に。


 あのワガママお姫様のことだから、てっきり晴飛を囲む輪の中心で大騒ぎして、またもや1組学級委員の江奈さんの胃にダメージを与えているのかと思ったのだが……。


 当のかぐや姫は、ボーッとした様子で一人、バスの外で佇んでいた。

 何かアイツ、この間から変なんだよな。


 この後は、クラス単位での行動になるから、今の内に発破かけとくか。


「お~い、輝夜」

「──っ!? 橘……」


 俺が声をかけると、かぐや姫はビクッ! と身体を震わせた。

 いや、そんな驚く事か?


「ボッチで佇んでるけど、お前、合宿は大丈夫か?」

「ぼ……ボッチじゃないわよ! 私は群れるのは好きじゃないの」


「また、そうやって孤高を気取って……。俺以外に友達いないだろお前」


 まぁ、でもこの一匹狼っぷりが本来のゲームでの不入斗輝夜のキャラではあるんだけどな。

 このツンな部分が晴飛にも向けられたら、キャラ立ちするのに。


「それで。ちゃんと、晴飛にプレゼント渡して仲良くなる作戦は考えてきたのか?」

「え? それは、その……」


「考えて来てないのかよ。お前、この間プレゼントを買いに行った時から、何か変だぞ?」


 どうせ、とんでもない作戦の一つや二つでも引っ提げて来たのかと思ったが意外だな。


「ちょ……ちょっと、他の考え事してて、そっちを考える暇が無かっただけよ……」


「他の考え事って?」

「そ、それは……。う、うるさい! 一人だけ呑気な顔しやがって!」


「おうおう元気出たか、その意気だ。じゃあ、晴飛とちゃんと仲良くなれるといいな」


 ポカポカ殴って来るかぐや姫に笑いかけると、そろそろ周りの1組の女子たちと、2組からの視線が痛くなってきたので俺は撤退していく。


「橘君。不入斗さんとは何を話してらしたんですか?」

「多々良浜さん、目が怖いんですけど……」


 多々良浜さんだけじゃない。

 2組の女子たちが、殺意ではないのだが、飢えた狼のような眼光を飛ばしてきている。


『食うぞ……』


 という意志を眼光から感じる。

 ええと……。みんな今朝は朝早い集合時間だったから、朝ごはんちゃんと食べれなかった?


「橘君……。私たちは最近は、このお泊り合宿の後に控えている、5組とのクラス入替え戦に向けて、激しい修練を積んでいます」

「ぞ……存じております」


 ニッコリと笑う多々良浜さんだが、目が笑っていない。


「橘っち~。皆、このお泊り合宿をチートデイにして、今日までを耐えてきたんだよね~」


 クラス入替え戦で参謀役の三戸さんの目の下にはコンシーラーで隠しきれていない(くま)が出来ている。


「特に体力部門は血気盛んなのが多くてな。私じゃなかったら抑えきれない所だった」


 そう言う久留和さんこそ、『ムフーッ、ムフーッ!』と鼻息が荒い。

 あらあら、だいぶ溜まってらっしゃるご様子。


 これは、チートデイという名のこの合宿では、俺もちゃんと2組の皆と向き合わないと。


「オッケイ。頑張ってる皆のために、俺も皆の要望には全力で答えるよ」



「「「「きぇぇぇああああ! よっしゃあああぁぁあああ‼」」」」


 俺の正面から受け止める宣言に、2組女子たちの猿叫(えんきょう)が大自然の中に響いた。


「やぁね、2組の人たちは。まるでお猿さんみたい」

「はしたないですわね」


 その様子を見て、1組の女子たちは眉をひそめてヒソヒソする。


 が、その1組の中に、ひときわジトっとした視線を向ける者が何人かいる事に、この時の俺は気付かなかった。

2章のメインイベントのクラス宿泊合宿編スタート!


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