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パフェ

「それで、シドはさっきのシスター・セシリアの話、どう思う?」


 俺たちは返事を保留させてもらって教会あとにし、二人でお茶をしていた。


「セスが洗礼してまわる予定の村に、彼女の生まれた村があってってやつか」


 クリーム山盛りのパフェを美味しそうに頬張るカノンを見ながら俺は答える。

 ここは、この前カノンと一緒にパンケーキを食べた店だった。相変わらず店内には可愛い物が散りばめられている。そしてまわりは、女性のお客さんばかりだった。


「そうだ。見せてもらった、そこの村長からの相談の手紙」

「魔素暴走の──」

「そう、兆候が見られるよな?」

「しかし、俺たちが行ってもな……」

「まあな。ギルドによる正規の調査がすでに行われて、何も発見できなかったと、シスター・セシリアは言っていたな。しかしそれでも彼女が話を持ちかけてきたのは、シド、お前のその目だろう」

「そう、かな」

「で、どうするんだ?」


 幸いなことに、かなり似たシチュエーションではあったが、今回のシスター・セシリアからの話は、ゲーム本編との差異も大きかった。

 たしかゲーム本編ではシスター・セシリアの生まれた村というのは出てこなかったはずだ。

 そういう意味では、同行しても良いかなと、俺は思い始めていた。

 しかし、そこで俺はふと気がつく。

 カノンが乗り気でない理由について。


「旅だと、カノンの例の件が隠すのは難しいか」

「まあ、な。洗礼巡礼であれば野営も多いだろうしな」


 パフェを頬張ったまま浮かない顔をするカノン。頬っぺたに生クリームがついている。


「だから、申し訳ないが、俺は断ろうと思っている」


 頬っぺたに生クリームをつけたまま、真剣な、そしてどこか申し訳なさそうに告げるカノン。


「仕方ないだろ、それは。カノンが断ることに、俺も賛成だ。こういうことは出来るだけ知っている人間は少ない方がいい。──俺は、行ってみるよ」


 俺は片手を伸ばすと、頬っぺたについた生クリームを取ってあげながら、カノンの判断に賛成する。


 ──ゲーム本編でも、シスター・セシリアがカノンの本当の性別を知るのは主人公と出会ってからだからな。ここでシスター・セシリアにばれるのは良くないよな。


 俺は、指についた生クリームを無意識になめる。


「なっ! ──その、ついていたか?」


 カノンは頬っぺたに手を当てる。その顔は赤くそまっていた。

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