36話 卒業
冒険者ギルドに入って俺は、受付や解体場ではなく、地下の訓練場に向かった。
なにかそわそわしているトルーヤさんを見つけ声をかけると、早足で近寄ってきた。
「お、おう!ケイ戻ってくるのが早かったな、切り裂き熊を倒したが切り裂き大熊は見つからずに、諦めてきたって感じか?」
とうやらトルーヤさんは、早めに帰ってきたのは狩りに失敗したからだと思っているらしく、気を遣っているみたいだ。
「いいえ、しっかり倒してきましたよ」
そう言うとトルーヤさんは驚いた顔をして
「もう倒してきた?早すぎねーか?まだ昼過ぎだぞ?切り裂き熊の少し大きいのと間違えてねーのか?」
「それじゃあ、確認してみますか?」
「おう、だがここで出すと汚れるから、解体場で出せ」
俺とトルーヤさんは一緒に解体場へと向かった。
ー解体場ー
「ロイドー、今少しいい?」
声をかけるとロイドが奥から出てきた。
「あぁ、いいぞ。今日はケイだけじゃなくてトルーヤも一緒なのか?」
「トルーヤさんは今日俺が本当に切り裂き大熊を倒したか見に来たんだよ」
「ケイはもう切り裂き大熊を狩って来たのか?てことはもうCランクか。ケイはまだ登録してまだそんなに経ってないのに、驚くぐらい早いな。まーとりえず、今日狩ってきた獲物を出してみろ」
スライム液×6
薬草×20
薬草もどき×10
毒消し草×10
麻痺消し草×15
切り裂き熊×3
切り裂き大熊×1
「ほんとに、切り裂き大熊を狩ってるな。それだけ狩って帰ってきたわけか。これならすぐ報告書も書けるな。すぐ書くから待っててくれ」
ロイドが報告書を書き始めると、トルーヤさんが近づいてきた。
「本当にこの短時間で狩ってきてたのか。切り裂き大熊を相手してみた感想はどうだった?楽だったか?」
「はっきり言ってしまえば、すごく楽でした。雷纏いを使った俺の動きに切り裂き熊は反応もしてなかったですし、あっという間でした」
「やっぱりそうか。だがここからはもっと強い魔物が出てくる。油断をした時がケイの死ぬ時だ。俺の弟子なんだ、簡単に死んでくれるなよ?これからもケイはケイらしく、少しずつでいいから頑張れよ。今日で卒業だが、教えて欲しいことがあったらいつでも来い、教えてやる」
そう言ってトルーヤさんは地下訓練場へ戻るのか、解体場を出ていった。
「ありがとうございました!」
感謝の心を込めてトルーヤさんの背中に声をかけた。すると報告書を書き終わったロイドが声をかけてきた。
「それにしても、ケイはトルーヤのやつに気に入られすぎだろ。あいつ酒の席でずっと、最近の若者は最近の若者はって煩かったのに、ケイが来てからは嬉しそうに訓練場に向かってたんだぜ?気持ち悪くてしょうがないわ」
そういったロイドの顔は嬉しそうだ。
「その割には物凄く厳しかったですけど」
「まっそれも愛情の裏返しだろ、あんまり言うとトルーヤに怒られるからこのぐらいにするか、ほら報告書できたぞ」
「ありがとう」
ー報告書ー
スライム液×6 すべて優
薬草×20 すべて優
薬草もどき×10 すべて優
毒消し草×10 すべて優
麻痺消し草×15 すべて優
切り裂き熊×3 すべて優
切り裂き大熊×1 優
「これからも頑張れよ」
「ありがとう」
俺はロイドに礼を言って解体場をあとにした。
受付を見てみるとミリアさんの列がいつもより少なかったのでミリアさんの列に並ぶことにした。俺の番になると、ミリアさんが心配をするような顔になり
「まだ昼過ぎですが、今日は討伐をお止めになったんですか?もしかして危険な目にあったとか?」
そう言われたので俺は報告書を提出した。
「いや、討伐してきたよ。たまたま切り裂き大熊と鉢合わせたからすぐ終わったんだ」
皆に早いと言われたので、少し言い訳を作った。報告書を見た驚いた顔をして
「それでもこんなに早く討伐できるなんて凄いですね!これでケイさんはCランク、中級冒険者の仲間入りですね。おめでとうございます!」
「ありがとう、ミリアさん」
「ケイさんがCランクになるのは嬉しいですが、次回からは2階で受付をすることになってしまうので、それだけは残念です。たまには顔を見せに来てくださいね?」
「もちろん、ミリアさんにはお世話になってるし顔を見せに来るよ」
ミリアさんは笑顔になり
「嬉しいです、いつでも待ってますからね。それではこちらがお金です」
ー詳細ー
スライム液 銀貨1枚×6 銀貨6枚
薬草 銅貨3枚×20 大銅貨6枚
薬草もどき 銅貨2枚×10 大銅貨2枚
毒消し草 大銅貨1枚×10 銀貨1枚
麻痺消し草 大銅貨×15 銀貨1枚 大銅貨5枚
切り裂き熊 銀貨6枚×3 大銀貨1枚 銀貨8枚
切り裂き大熊 大銀貨2枚
計 大銀貨3枚 銀貨7枚 大銅貨3枚
「他に何か受付でやることはありますか?」
「それじゃあ、状態異常のポーションをもらおうかな」
「もっと奥に入るのですか?」
「すぐに行くかは分からないけど、段々と奥に行こうとは思ってる」
「そうなんですね。それでは毒、麻痺、眠りを消すものがありますがどうしますか?ちなみに各銀貨1枚となります」
「それじゃあ、それぞれ2本ずつもらおうかな」
俺はもらったお金から銀貨6枚を取り出しミリアさんに渡し、お金と引き換えにそれぞれのポーションを手に入れた。
「他にはありますか?」
「最後に1つだけ、毒、麻痺、特に眠りはどのくらい強いものを魔物が持っているのか、状態異常を持っている代表的な魔物を教えてほしい、大丈夫かな?」
そう言うとミリアさんはニコリと笑い
「もちろん、大丈夫ですよ。ではまず切り裂き大熊を討伐したケイさんが次に入られると思うのは、私達が中層と呼んでいるところです。今までケイさんがいたのは、ゴブリン等がいた場所が幻の外周部、暴れ牛や大ガエル、切り裂き熊がいたのが表層です。中層より奥に入ると状態異常を持つ魔物が現れます。次に、中層に出てくる魔物が持っている状態異常はどれもすぐに対処すれば問題はありません。もし体に違和感を感じたらすぐに状態異常を消すポーションをお飲みください。深層になると、ポーションはほぼ効かなくなり、一瞬で死に至ることもあるので、すぐにポーションを飲む癖を今のうちにつけておいてください。次に代表的な魔物ですが、毒なら大毒ガエル、麻痺ならヒョウモン虎、眠りなら眠り草が挙げられます。それぞれ舌、牙、匂いに状態異常を付加する能力があり、おいそれと近づくのは関心しません。ですが大毒ガエルは、大ガエルよりも早さが速くなる程で動きに変化はないので、冷静に対処すれば問題ありません。ですが、ヒョウモン虎は麻痺も危険ですが、牙の鋭さ、早さ、動きが変則的なのもとても危険なので特に注意してください。眠り草は身に危険が迫ると、眠りの効果を持つ匂いを出すので、採集の時以外はさほど気にしなくても良いと思います。採集の際は風魔法等で匂いを嗅がないようにするようにします。以上で大体の説明は終わりました」
「ありがとう、とても分かりやすかった」
「そうですか、良かったです。最後にですが、ケイさんの冒険者カードとこの紙を持って2階の受付へと行ってください。そこでCランクになれます」
「分かった、ありがとう」
俺はミリアさんから冒険者カードとCランクへの適性ありと書かれた紙をもらい、2階へと向かった。
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マジックボックス
金貨1枚 大銀貨7枚 銀貨7 枚
大銅貨0枚 銅貨9枚
(177万0900円)
下級ポーション×9
中級ポーション×2
解毒ポーション×2
解麻痺ポーション×2
解眠りポーション×2
石剣 鉄剣 銀の小盾




