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第47話 二回目の成功 ー まだ余裕

 高木由理が眉を寄せる。


「負荷は想定しきい値の四割。

余裕はありますが、境界反応が少し不安定です。

くれぐれも慎重に」


南雲は深く息を吸い、再び指先を浮かせた。


二回目。

意識を局所に集中させ、境界の状態を探る。

先ほどよりも境界の反応が弱く、揺らぎが大きい。


(厚みはそのまま……深く踏み込むな)


指先がわずかに動いた瞬間――


計測器が小さく変動した。


デブリの別の箇所で再び表面が薄く消え、

二枚目が容器へ転移した。


「……これで近接エリアが広がる!

この領域、作業員は10分が限界だった。

……30分以上は入れるぞ!」


技術員が息を震わせる。


「南雲さん……

あなたがやったのは“表面を薄く剥がしただけ”ですが、

その境界の選別は、従来技術では絶対にできません。

この成果は……本当に大きい」


高木が負荷計を確認する。


「五割。反応遅延なし。……二回目も問題ありません」


南雲は深く呼吸した。


「よし。今のはうまく集中できた。

あと一回……いける」


「次は様子を見ます。

ちょっとでも顔色が変わったら止めますよ」


現場の空気が、静かに張り詰めていく。


(……二枚でこれだけ変わるなら、

三枚目は“領域”を変えてやる)


南雲は指先を軽く握り、再び境界へ意識を沈めた。



お読みいただきありがとうございました。

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