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-思い出せない記憶と母さんの態度-2P
「もうすぐ、第二の試練が訪れるでしょう」そう口にしたと同時に、聞き覚えのある声が僕の名前を呼ぶ。
「ウィン……!リーウィンちゃん!」
「……う……ん……?」
僕は身体を強く揺すぶられ、布団に丸まりながらも軽く目を開け、周りを確認する。
「リーウィンちゃん、大丈夫?」
僕を起こしたのは母さんだった。
母さんは、なんの躊躇いもなく僕の布団をえいっ! とひっぺがし、カーテンを開けたあと、窓を全開にする。
「うぅ──今、何時?」
せっかく良い気分で寝ていたのに起こされた挙句、布団まで剥ぎ取られ、僕は涙目になりながら確認した。
ついでにソファーに目を向けたけど、フェルの姿はもうなく、変わりにヨダレと思わしきシミが、ソファーの真ん中に大きく残されていた。
「今は十一時前ね」
「もうそんな時間か……」
「早くご飯を食べてちょうだいね?」
母さんは、僕を急かすように歯磨きと、手洗いをしてくるように指示を出す。
「……?」




