096-母の異変-7P
そう言い医者は明日、症状が悪化することがあったらもちろんのこと。様態が変わらなくてもまた呼んでくれと言い、応急処置として、母さんに点滴して帰って行った。
「母さん急にどうしたの?」
診察を終えたあと、僕は母さんの冷たい手を握り、呼びかける。だけどやっぱり返事はない。息はあるのにまるで死んでいるように正気が感じられない。
僕はそんな母さんを付きっきりで看病したけど、残念ながらその日、母さんが目を覚ますこともなにかの反応を示すこともなかった。
※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※
翌日、僕は母さんの部屋で目を覚まし、ぐぅ〜という腹の虫に気づく。
そういえば、昨日は心配でずっと母さんの部屋に籠っていたんだった……。心配でご飯も食べていなかったんだ……。こんな時でも空腹でお腹が鳴ってしまうんだな。なんて不憫な気持ちを抱えながらも食料を漁りにリビングへ向かう。
リビングには数枚に切り分けられたパンがあった。
多分、ご飯の準備をしようとしていたのかな? 僕はそんなことを考えながらも保冷用の魔水晶が入った棚を適当に漁り、そのままジャムを塗り食べたあと、また母さんの部屋へ戻る。
母さんはその日も目を覚ますことはなくて……。僕は指示通り医者を呼び、昨日同様に点滴を打ってもらった。
次の日も、その次の日も母さんが目を覚ますことはなくて……。そんな日々が続き、僕の不安は徐々に高まっていき──。




