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096-母の異変-4P
でも昨日までそんな予兆はなかったよね? 僕はそんなことを考えながらも、母さんを部屋へ連れていきベッドへ寝かせる。
驚いたことに、母さんの身体はパンくらい軽くて、非力な僕でも運ぶことができた。
一瞬、女性はこんなに軽いの? なんて思ったけど、ううん、そんなわけないよね。女性を運んだことなんてないけど、なにかが抜け落ちたような……。だけどなんとなくでも〔ナニカがおかしい〕そう感じることはできた。
僕のそんな気持ちが、なににも言い難い不安になり一筋の汗として背中に垂れ落ちる。大……丈夫だよね……? そう思うけど、一先ず、お医者さんに診てもらうことが先決。僕はそう考え、
「母さん、今からお医者さんを呼んでくるね!」
母さんの手をギュッと握りそう声を掛ける。母さんの手はかなり冷えていて、もしかすると手遅れかもしれない。僕の中でそんな予感が過ぎる。ううん、母さんが死ぬわけない。大丈夫僕はそう自分に言い聞かせ、不安になりながらも部屋を出ようと母さんの手を離した瞬間、




