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-アリエルの暴走-12P
抵抗を見せる僕に別の欲求が満たされた顔をしながらアリエルは、僕に六角棒手裏剣を投げ続けた。
幸いなことに、アリエルが投げてくる武器はロザルトの鞭で叩き落とせるくらいのスピードで、二次・三次被害には至らなかった。
「はぁ──」
そして、アリエルの意識が僕に集中していたことが幸いしたのか、カルマンがようやく重たい腰をあげたらしい。
さっきまでとは少し攻撃性が弱くなったとはいえ、まだまだ荒れ狂うアリエルの背後に忍び寄り、首筋に衝撃を与えたあと、念の為というように鳩尾を殴り気絶させる。
その動きはかなり計算されたもの。
「ここまで戻れば俺もなんとかできる」
「どうして最初っから助けなかったの!? カ……キミなら最初からできたよね!?」
僕はカルマンの名前を呼ぶのも嫌なほど心が荒み、不信感を募らせた瞳で睨み、そう声を荒らげた。
だけど、カルマンはなにも答えない。答えることを放棄するように。だけど、カルマンの瞳の奥には、言葉にできないなにかが潜んでいるように思えた。それがなんなのか僕には解らない。だけど、こうなる前にアリエルに見せた優しげな表情や、過去を後悔するような複雑な心情を覗かせる瞬間があった。多分、




