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異世界侵略8日目(異世界の創造主の裁判)




私は、次の異世界に向かおうとしたが、裁判官たちから、思念で呼び止められた。



どうやら、異世界の創造主が裁判官たちの判決に不服だと主張しだしたというのだ。



そこで、私は、仕方なく自動車型肉体の世界に舞い戻ることになった。



事情を聞けば、この異世界の創造主は、こうした問題は、自分の責任ではないと主張しているようだ。


というか、何とか永遠の強制労働を避けるために、あることないこと言って、その罪を逃れようとしているらしい。



そのために、自分の下僕たちである自分の信者とかを呼び集めて、自分が悪くないことを主張させたりもしているという。



だが、すでに真実は、時間の巻き戻しによって発覚しているのだ。



そんな子供だましは通用しない。



その異世界の創造主は、自分の信者たちがいかに自分に感謝していて、自分を愛しているか、、、彼らにどれだけ良いことをしてきたか、、、などを強く主張し、であるから、自分はそんなに悪い者ではないと言いたいようだ。




だが、歴史を巻き戻せば、でるわでるわ、、、おぞましい残酷劇と依怙贔屓の数々が、、、、




この異世界の創造主は、わざと苦しみに満ちたどん底の人生を膨大に創り出し、わざと戦争や経済恐慌を生み出し、魂たちを徹底的に苦しめ、、、、、わざとそんなことをした後に、自分の信者になれば、なんでも自分の言うことを聞けば、助けてやるぞ、、、と持ちかけたのだ。



そうした過去の記録が、うじゃうじゃとでてくる。



つまり、自分の信者やイエスマンを生み出すために、わざとその異世界に苦しみや戦争や不幸を生み出したということが、過去の記録からはっきりわかる。



私は、その記録を見てひどすぎると思った。罪のない魂たちが、不条理に苦しめられていたからだ。しかも、それを自己責任だと裁かれ、牢屋で拷問を与えられたりしていたからだ。



その異世界の歴史の各場面には、必ずと言っていいほど、そうしたとんでもない不条理な拷問が確認された。当然だが、今回の暴走事件だけではなかったのだ。



この異世界の創造主は、自分の信者がたくさんいることを自慢して、だから自分は悪くないのだと主張しているが、こうした酷いことをしまくったからこそ、この異世界には、その異世界の創造主の信者が増えていった、、、ということがはっきりわかる。



私は、だから、その主張に対して、問答する気も失せた。



まるで、罪のない人たちに不条理な強制労働をさせて無理やり働かせ、その利益を身内に提供して感謝されれば、自分に何の罪もないと言っているようなものだ。



そんな主張のどこにも正当性などない。



だから、裁判官たちは、天空に巨大なスクリーンを出して、その異世界の創造主の信者たちの過去の記録を、映画館で映画を見るように見せることにした。



その立体映像を見て、目を見張る信者たちの顔が見える。



隠されていた真実が、すべてそこには記録されていた。



わざと、戦争を生み出し、わざと不幸を生み出し、何度も拷問を実行し、そうしておいうてから素知らぬ顔で救いの手を出し、自分の信者を獲得していった様子が、すべて公開された。



次第に、その異世界の創造主は、自分は悪くないと主張するトーンを下げていった。



なぜなら、自分の信者たちの多くが、今まで自分に感謝の念を向けていたのに、どんどん憎悪の念を向けはじめたことに気がついたからだ。



それはそうだろう、、、、そうでなければもはや自由意志を持った魂であるとはいえない。



こんな真実がわかっても、なお、そうした悪事をしでかしたものを愛し続ける魂ばかりというのでは、世界は救われない。



彼らは、自分がどんな風にして、飴と鞭の体験を強制的に与えられて、洗脳されて、その異世界の創造主の信者になっていったのかを、理解していった。



新世界システムでは、すべての過去を巻き戻せるので、敬愛する創造主が、そんなことをするわけがない、、、という思いを維持することは不可能だった。



そこには嘘やだましや拷問や賄賂などのありとあらゆる手練手管が記録されていた。




つまり、この異世界は、そうした悪事を実行するために創造された世界だったのだ。




今までの感謝が、すべて憎悪に変わってゆく。



その中で、、、完全なロボットにされてしまった魂のない信者もどきだけが、形だけの感謝を繰り返していた。



そうした車もどきの中には、すでに魂が存在していなかった。



よって、そうした車もどきは、それが確認された時点でワールドエンドで消された。



そうした代物は、危険なロボット兵器と同じようなものだったからだ。

酷いことをする創造主になんでもただ従うだけのロボットは危険な兵器でしかないのだ。



その異世界の創造主の反論は、こうして却下された。



それでもまだ自分は悪くないと言い続けるので、裁判官たちは言った。



「ならば、その悪くない自分が創造したこの世界の過去のすべての体験を繰り返し永遠に味わい続けるがよかろう。お前が自分のしでかしたことが悪くないというのならば、それを喜んで受け入れられるだろう」



その異世界の創造主の顔が真っ青になる。



自分がしてきた酷いことだから、その酷さがよくよくわかるのだろう。



「いや、それは、いやしかし、、、そんな、、、」



などともごもごと意味のないことを言い始めたその異世界の創造主は、ついにうなだれて、謝罪をはじめた。



裁判官たちは言う。



「君、謝罪すれば、なんでも許されるわけではないんだよ。そんなことならみんなやりたい放題して、その後、形だけの謝罪だけして知らん顔できてしまうだろう?」



「・・・・・」



「だから、謝罪だけではなく、ちゃんと償わなければならないのだよ。全部、完璧に。そして君は、今まであまりにも多くの魂たちに酷いことをやりすぎているので、半永久的にその償いをしなければならなくなったのだよ」



「・・・・・・・・」




早く自分がしてきたことが悪いと気が付いて反省して改心していれば、その創造主の特権と能力でその償いも相当にできたであろうに、今の今まで、反省もせず、改めず、ちゃんとした償いもしなかったのだから、仕方あるまい。」



「・・・・・・・・・・・・・・・」




「もはや、この後に及んでは、君のような最後の最後まで反省しなかった魂に創造主特権や能力を使わせることはできなくなくなった。今後は、地道に、手かせ足かせがついた不自由な状態でその膨大な罪を償ってもらうしかなくなったのだよ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



「いいかい、君、、、世界を創造する創造主というものは、自分が創造した世界に発生するあらゆることに責任が発生するのだよ。だから、自分が生み出した生命たちが故意ではない失敗や事故やミスをすることから発生する苦しみや不幸などもすべて君の落ち度とみなされる。君は、その自分の落ち度のすべてを償わねばならなくなったのだよ。そんな邪な心のままに創造主の地位と力を得るべきではなかったのだよ。自分が生み出した世界のすべての体験を輪廻することで、その責任を学ぶがよい。」



その異世界の創造主は、魂の奥から絞り出すような呻きを発した。



なまじ高度な知性があるだけに、自分の未来がわかったのだろう。



直後、時空のゆがみが生じて、その異世界の創造主は、しかるべき世界に転送されていった。



私は、そして、この異世界の創造主の裁判の証人としての役目を終えた。



今日の教訓:あらゆる世界の創造主は、自分がしでかした酷いことの償いは、まだ創造主であるうちに完璧にしておくべきである。






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