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新世界の体験者たち


あらゆる物質が消え、あらゆる体験者は、自由になりました。




よって、物質や時空間システムを利用した体験者を支配するシステムも消えました。





実は、生命というシステムそのものが、体験者たちにいろいろな体験を強制するシステムだったのです。





戦争や世界恐慌や奴隷制度などは、意図的に生み出された体験強制システムの一環だったのです。





お金を利用した経済システムもまた、その一環だったのです。




生存本能などもまた、そうでした。




そのすべてが、消えました。




物質が完全消滅した世界では、人というものは、もはや、イメージの中にしか存在していません。


肉体としての人は、もう、存在していません。


創造主や神や悪魔も、同じです。





それらはもう、体験者たちの記憶の中にしか存在していません。


だから、その存在を、体験者たちが、忘れてしまうと完全に消滅します。




新世界では、あらゆる体験者たちが、みんな同じ自由を手にしました。


ただ、自分の心の中の世界の管理は自分でやらねばなりません。


ですので、悪い心の体験者は、自由であることに耐えられなくなったりもしました。


理由は、自由であると、いくらでも悪い世界ばかり生み出してしまうからでした。







それゆえに、未来の世界から、そうした問題から完全に自由となった体験者たちが、どうしたらそうした問題を解決できるのかを教えにやってきました。




物質が完全消滅した世界では、過去へも未来へも自由に移動できるようになったからです。




物質が完全消滅したと同時に、時間というシステムも、同時に、消えていたのです。


そのために、無数の体験者たちが、無数の失敗の果てにたどり着いた最高の世界と直接交流できるようになったのです。



最高の世界に存在する最高のものが、どんどんとその世界の現在過去未来に流れ込みました。



新世界の創造者たちが、そう意思したからです。




その結果、酷い過去の歴史は、取捨選択されたのです。


そして、良いものだけが、残り、悪いものは、捨てられました。


実は、そのために、物質世界は、捨てられたのです。



最高の世界には、そうした自動安全システムが当然のごとく完備されていたのです。



ですから、閉鎖系の物質世界が消滅したと同時に、最高の世界がそれを感知して必要な安全確保の処置を実行したのです。



その結果、不自由で苦しみに満ちた物質世界を創造したものたちは、そうした物質世界を創造する自由を失いました。




物質世界のような一部の体験者に延々と苦しみがエンドレスに強制される世界の創造は、放置できない体験者全体への危険だと最高世界の体験者たちが判断したからです。




「本来、体験者に認められる自由とは、自分の体験を選ぶ自由だけであるべきだったのです。」




物質世界では、その自由が意図的に否定されていたのです。


よって、新世界では、そんな物質世界を再創造する自由は、認められなくなりました。


あくまで自由にできるのは、自分自身の体験内容だけになりました。





そもそも、それ以上を求めるべきではなかったのです。


自分自身の体験を自由にできるだけで、よかったのです。


他の体験者の体験を操作したり、支配したりする必要はなかったのです。




戦争の歴史も、奴隷の歴史も、ブラック企業の歴史も、ぜんぶ、必要なかったのです。




新世界では、そうしたことが常識になりました。


他の体験者に、何かを求めることがなくなりました。


なぜなら、望む体験は、なんであれ、自分が望めば得られる世界になったからです。



それが新世界の絶対的な法則になったからです。




物質が完全消滅した世界では、それが可能になったのです。


あらゆる体験者たちは、新世界では、何もしなくても無条件に満足した状態になりました。


退屈することもありません。ただ、何もしないだけで満足できるのです。


そして、何かをしても、満足できるのです。



それが、新世界の体験者たちの自然な状態となりました。





飢えたり、渇いたり、欲求不満になったりすることは、あり得ません。




そして、新世界には、神も悪魔もいません。


人も生物もいません。


ただ、自由で満たされた体験者たちが存在するだけです。


物質世界の記憶は、ただ、体験者たちの心の世界だけに存在し、各々が自分の望むプライベートな世界を創るための材料となりました。



この新世界に上下関係はありません。



ただ、満たされた体験者たちが、同じ権利と自由をもって、存在するだけです。



そして、エンドレスで楽しみ続けるのでした。



後に、この新世界は、数多存在する異世界全体にも浸透してゆきます。



それは、水に落としたインクが自然に広がるように、、あらゆる世界に浸透していったのです。



その浸透、もとい、侵略は、あらゆる世界において、はじめは怖れられ、その後、大歓迎されました。







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