第2章1ー21
死んで天国に行くことを待つのではなく、生きているあいだに、ここを天国に変えていく。こことは、自分自身の心や生命体、また、自分自身が関わるもの全ての世界を。全ての存在に宿る「ひとつなるもの」の種を見出だそう!スピノザで云えば「総合の元素」、ライプニッツで云えば「モナド」である。生きているあいだに地獄を好むのであれば、死んでからも地獄である。厳しいようであるが、死さえも、美化し過ぎてはならない。生きているあいだに、天国の安らかさ、また、その充実したよろこびを、歩んでいこう。もしも天国の行き方が分からなければ、神様に、泣いてすがり続けるしかない。みっともないようであるが、人間は、これぐらい、みっともないことを通過しなければ、天国には、たどり着けない。ましてや、天国の御存在は、みっともないなんて、微塵たりとも、想われない。意地を張ったカッコウつけが続くエネルギーがある人々は、それを続ければ良い。まだそういう人々は、魂年齢が若いことを暗に語っているが、そのエネルギーを昇華し続けなければ逆に、生産性の無いことになる。いつか成熟してくれば、ある地点で、意地やカッコウつけが、罷り通らないポイントに差し掛かってくる。いわゆる、挫折である。轟音を立てながら、意地やカッコウつけ、強烈な自我があっけなく、崩れていく。強烈な自我が崩壊していった時に、崩壊するだけではなく(この強烈な自我は、調整されていき、のちに
、面白いものに変わっていく)、新たな可能性が浮かび上がってくる。その可能性こそ、天国へ向かう船、わたしたちの魂の故郷である、故郷の船のチケットである。
アミ、ハマエ、カサ、ルタンは、ワラコの近くに滞在しているルタン軍の陣地に向かっていった。カサは女性であったが「行きたい」と懇願した為、共に来た。四人が、ルタンの陣地に到着したのは、ルタンが出発してから、2日後のことであった。もう1日ワラコに滞在することも可能であったが、ルタンは愛する部下達が心配になってきたし、「光」と出逢えた喜びを、いち早く伝えたくなった。やはり、大きな責任を負えることも、果たすこともそうであるし、喜びのお裾分けをすることも、愛なのであろう。神は、真実の愛があるかどうか日々私達を試されて、鍛えて下さる。しかも、その器や度量がある者達に、それにふさわしい恵みをお与え下さる。時に、こんなものは、私は乗り越えられないし、受け取れないと感じたとしても、自分自身を見くびってはいけないし、過小評価をしてはいけない。元々、神は、その人に、乗り越えられない試練は、与えられないのだから。神は人を潰すようなことは決してされない。私達には、底知れぬ力が宿っている。
ルタンは、到着すると、すぐさま滞在していたルタンの陣地にいる戦士達を集合させた。
ルタンは声高らかに言った。
「我がフェルマエ軍の勇敢なる戦士達よ、わたしを信じ、ここに残ってくれてありがとう!わたしは、ワラコで光と出逢った!この光によって、我がフェルマエ軍のさらなる栄光は、約束されたのだ!勇敢なる戦士達よ、愛する人々が待つ、フェルマエに、胸を張って帰ろう!今や、我らは、折れることのない光の剣と翼を得たのだ!」
そして、地も震えるような、勇敢なる戦士達の雄叫びが上がった。戦士達のルタンへの忠誠心は、前にも述べたように、超絶である。超絶であるからして、慣れていない「他」との温度差も超絶。ハマエの目は大きく見開いていて、大きな口が時々開いてしまい、雄叫びによって聞こえヅラいが、耳を澄ますと、なにやら感嘆符な声まで出てしまっている。ハマエは、まさに超絶ビックリを起こしていた。
※続く




