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国外追放されたら聖女になりました  作者: 高月水都


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7/8

神々の思惑に巻き込まれた時間

ぼかしてあるがエロい話。

 驚いた。

 いつも子供の姿をしているが、アレルヤアローさまとホーリーライトさまは夫婦神。大人の姿も取れるのだろうとは思ってはいたが。


 まさか、成長期の真っ最中というような姿で現れるとは思っていませんでした。


「名目聖女を置いて来てよかったわ」

「あれは目の毒でしょう」

「確か、数百年前はあの外見でいた時もあったけど、色恋沙汰に巻き込まれて辟易したから取らなくなったと先輩聖女から聞いたことあったわね」

 ひそひそと聖女や神官たちが話をする。


「子どもの姿をしているのは弱っているのか」

「外見に力は関係ないだろう。お前はボクよりも弱いのに」

「はっ。抜かせ」

「現にそっちの国に聖女も神官もいないし、力を分けてもいないだろう。神託を降ろすのがせいぜいなくせに」

「なんでそんな俗世に関わる必要がある。それこそ無駄だろう」

「だったら、そのまま大人しくしていたらよかったのに。そうじゃなかったらチェザーが追放される前に止めに来ればいいものを。チェザーが僕らの聖女に選ばれたから欲しくなったんだろう。相変わらず強欲だね」

 アレルヤアローさまを見下すような扱いの母国の主神とそれを軽く流すようなアレルヤアローさま。


「で、チェザーを王妃にするとか。言っていたけど、お前ってさ……」

 言葉を濁す。


「はっ。女はすべて俺様が触れる権利があるだろう。まあ、特にそこの女はホーリーライトの力が混ざっているからな」

 触れるって、もしかして、そういう意味ですかと恐怖を感じているとすっと支えてくれるようにゴルドー神官が触れる。


「お前と話が合わないな。――想い想われ、たったその相手のみ他に目移りしない。それが正しい愛だろう」

「愛などまやかしだろう。現に俺様に触れられて喜ばないものはおらん。お前のようなお子さまの恋愛よりも俺様に愛される方がホーリーライトも喜ぶだろう」

 鳥肌が立ってしまう。それは他の聖女の面々も同じようで、聖女オリーブも青ざめているのを王太子が抱き寄せている。


 気丈に立っているのは筆頭聖女ニイナのみだ。


 あと、意味が分からない子供の聖女たちは首を傾げているが気持ち悪いことを言っているのだということを何となく察していた。


「――ふうん」

「ようやく納得したか」

 勝ち誇った顔をしているが、

「じゃあさ。ホーリーライトに直接言ったら。この場にいるから」

「………………………はっ?」

「居るから。この場に。探してみたら」

「この場にいる。だと……」

 アレルヤアローさまの言葉を反芻するとすぐに探すように動き回る。


「どこだ。どこにいる?」

 その探している様は神というにはいささか突っ込みどころあるほど威厳も何もない様子で、元婚約者たちも呆然としている。


「テリアーズ」

 アレルヤアローさまが神官長を呼ぶと神官長は頷いて、神官たちと動き出す。


 ゴルドー神官も動いて、神官長と対角の場所――元婚約者たち一行を挟む形で互いに立って、床を勢いよく同時に踏みつける。


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ひぃぃぃぃぃぃ⁉」

 ………………床に転移術を掛けて、空間を繋げる。いわゆる落とし穴状態になった。


 そして、落とし穴……ゴホン転移術で落ちていく元婚約者には神の媒体があって、

「んっ?」

 他国の他の神を崇めている……しかも、その神の方が力が強い場合は媒介なしでは姿を維持できない状況なので、ホーリーライトさまを探して離れていた場所にいたはずのかの神も引っ張られるように穴に落ちていく。


「覚えてろよぉぉぉぉぉお!!」

 叫びながら消えていくのを何となく覗き込んで眺めてしまったが、なんと言うか……。

「あの神。しょぼくないですか」

 あんなのを崇めていた……いや、熱心な信者ではないが、かなり恥ずかしいというか居た堪れないというか。威厳も何もないとしか思えない。


「これで戦争とかには……」

 聖女オリーブが心配そうにしているが、

「大丈夫だろう。恥の上塗りをしているだけだろうし、先程の光景を神の御力で世界各国のありとあらゆるところで見られるように細工も出来るし」

 王太子殿下が安心させるように聖女オリーブの肩に手を置いて告げると安心したようにそっと身体をくっつける聖女オリーブ。


「転移術ってこんなことも出来るんですね」

「緊急時には転移術が可能ですから。――今回は神官全員居りましたので、転移術の使用できる神官長とゴルド-神官。そして、能力向上させる力を持つ神官らの力があったからできたものです。二度としてもらいたくないけど」

 筆頭聖女ニイナが律儀に説明してくれる。


 確かに二度とやるのは無理そうだ。神官らは疲労が激しいのか倒れている者もいるし、青ざめて、ふらふらになっている者がほとんどだ。


 涼しい顔をして立っているのは神官長のみ。


「テリアーズしかむりなのよね。この大技つかえるのは」

 最年少聖女の隣りで実はずっと居たホーリーライトさまが思わず言葉を漏らす。


「そろそろテリアーズのつぎの神官長もさがしたいのに」

「それを言うとニイナもだよ。後継者がいないと結婚する時期も決めれないしね」

 ホーリーライトさまの側に近付いて、そっとホーリーライトさまを抱き上げるアレルヤアローさま。


「ホーリーライトがほしいと言いながらも探し出せないなんて、所詮口だけなんだな。あいつは」

「あたしのおとなすがたしかきょうみないのよね。――だから、こどもすがたですごしているのよね」

 子ども姿は他国の主神(変態)避けだったのですねと何故か今回の騒動で納得してしまった。

ホーリーライトさまの大人姿は、ガンダムWのキャサリンと思ってください。もう少し色気があるけど。

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― 新着の感想 ―
>蚊の神 多分「彼の神」?
>蚊の神も引っ張られるように穴に落ちていく 蚊の神w ナイス誤字
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