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源光(みなもとひかり)物語  作者: 西村 圭
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二十六、常夏

ある暑い日、葵の姉君らが訪ねて来たので、食事を用意してもてなしました。

夕霧も同席しました。

葵の姉君が生き別れになった子を探しているという話が話題になりました。

私はあやしいものだ、からかいました。


葵の姉君とは、昔から交流がありますが、夕霧への仕打ちなど、納得いかないことも多いのです。


また、葵の姉君は、おそらくは縁組みのために子を探していることを思うと、玉鬘の人と会わせるのはもう少し待った方がいいのではないかという気もしてきます。


私は玉鬘の人のもとを訪れ、葵の姉君の、雲居の雁を巡る夕霧への仕打ちを嘆きました。

その後、琴を奏で、玉鬘の人にもすすめました。

私と葵の姉君との仲違いを知ってもなお、玉鬘の人は母である葵の姉君に会いたいようです。


私としても、玉鬘の人の幸せを願う気持ちと、自分の思いの深さに悩んでいました。常夏とも呼ばれる撫子の花のように、玉鬘の人は私にとって得難い人なのです。


ある時は、蛍かあるいは髭黒という人との縁組みを思案するものの、玉鬘の人と共に琴を奏でていると心が満たされました。


葵の姉君は、玉鬘の人以外にも疎遠になった近江という息子がいたそうで、手元に引き取ったものの、なかなかうまくいっていないようです。不満のあまり、私が引き取った玉鬘の人のことまで嫌みを言っていたとか。夕霧のことも、私への当て付けがあるのでしょう。雲居の雁とはこの機会によく話し込んで心を通わせていたのだそうですが。


葵の姉君は、冷泉と親しくしていたことのあったもう一人の息子のもとへ、この近江を送ることにしたようです。葵の姉君は、この近江をやや苦手としていたようですが、近江の方は母に会えて喜んでいたとか。また、喜んで兄弟のもとで働く気持ちになっているそうです。


なにやら落ち着きないところもあるようですが、近江は元気に過ごしているようです。

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