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源光(みなもとひかり)物語  作者: 西村 圭
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二十五、蛍

玉鬘の人は、私からの思いにひたすら困惑しているようでした。今は亡き父親の夕顔の人に相談できないことも心細いのかもしれません。


私の妹の蛍も、玉鬘の人に思いを寄せていて、なかなか会えないことを嘆いていました。玉鬘の人の従兄弟にあたる人がいて、来てもらいましたが、なかなか気のきく人で、玉鬘の人の手伝ってもらっています。


私は、蛍と玉鬘の人が会う機会をつくり、虫蛍を捕まえてきて放ちました。玉鬘の人は驚きましたが、蛍は喜びました。


私は、様々な人にこころひかれてしまうので、秋を好む六条の人の息子にも思いがありますが、どうすることもできません。しかし、玉鬘の人は、親しく感じ、自分の気持ちをおさえることができないのです。


蛍を紹介したものの、あまり親しくなり過ぎてほしくはなく、失礼のない程度に交流するよう玉鬘の人に伝えました。


花散里の人のところへ顔を出し、馬にのって弓を射る催しを見物しました。夕霧も参加しました。そのまま、花散里の人のところで蛍の噂話などして過ごしました。


その後、雨が続き、家の人々は本を読んで過ごしています。明石の人も、息子になにか贈ったようです。玉鬘の人も熱心読んでいます。私は、思いを寄せる人に冷たくされた話などありませんかと尋ねましたが、玉鬘の人にはねつけられてしまいました。


紫のところへ戻ると、まだ幼い明石の人との息子が寝ていました。どんな本を与えようかと話し込みました。


夕霧も、弟である明石の人の息子を可愛がってくれています。幼なじみである雲居の雁を思い出すこともあるようです。母親である葵の姉君は、相変わらず夕霧と雲居の雁に反対しているようです。また、この雲居の雁の兄弟姉妹の中には、葵の姉君と同じように、夕霧をよく思わない人もいるようです。雲居の雁の兄弟姉妹の一人である柏木は柏木で、夕霧に玉鬘の人との仲介を頼み、断られたりしているようです。


葵の姉君は、多くの子供がいましたが、息子が冷泉の夫となることもなく、また期待していた雲居の雁も夕霧を思っているという有り様で、夕顔の人との息子を思い出し、気にかけていました。

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