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黒幕の物語  作者: 時根脱才 
モズキャッチャー編

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9/12

第4話「処分」

『ビーストギア 黒幕の物語』


第二章「モズキャッチャー」


第4話「処分」


「…………」


 博士は、モニターを見ていた。


 画面の中。


 モズキャッチャーが。


 再び、街を歩いている。


 目的は変わらない。


 東。


 黒いロングストレート。


 白いトップス。


 赤いスカート。


 前回。


 ようやく見つけた。


 そして。


 所属も分かった。


「警察……」


 博士は呟く。


 面倒ではある。


 だが。


 もう。


 未知ではない。


     ◇


『博士』


「何だ」


『いた』


「…………」


 博士が画面を見る。


 東。


 間違いない。


「確認した」


『捕まえる』


「ああ」


 モズキャッチャーが進む。


 だが。


 博士は。


 すぐに気づいた。


「…………」


 一人ではない。


 東の周囲。


 警察官。


 一人。


 二人。


 三人。


 さらに。


「また待ち伏せか」


 前回と。


 同じ。


 いや。


「…………?」


 違う。


 博士の目が細くなる。


 警察官たちの手。


 そこに握られているもの。


「なるほど」


 前回。


 東だけが持っていた。


 特殊な銃。


 それを。


 今度は。


 全員が持っている。


「学習したか」


     ◇


 モズキャッチャーが。


 足を止める。


『邪魔』


「そうだな」


『排除する?』


「待て」


『…………』


 博士は。


 警察官たちを見る。


 特殊銃。


 複数。


 前回とは。


 条件が違う。


「…………」


 なら。


 ちょうどいい。


「少し付き合え」


『何をする』


「撃たせろ」


『…………』


「データを取る」


『分かった』


     ◇


 警察官が。


 銃を構える。


 東も。


 構える。


 誰も。


 逃げない。


 前回とは違う。


 怪人に通用する。


 武器を。


 全員が持っている。


 それが。


 彼らに。


 戦うという選択を。


 させている。


「…………」


 博士は。


 静かに。


 見ていた。


 銃声。


     ◇


 一発。


 モズキャッチャーの身体が揺れる。


 二発。


 傷がつく。


 三発。


 わずかに。


 後退する。


「…………」


 さらに。


 銃声。


 連続。


 複数方向から。


 特殊弾が。


 モズキャッチャーへ。


 叩き込まれる。


『…………!』


「状態は?」


『痛い』


「動けるか」


『動ける』


「損傷は?」


『ある』


「行動に支障は?」


『ない』


「…………」


 博士は。


 記録を取る。


 一発なら。


 ひるむ。


 複数なら。


 多少。


 動きを止められる。


 傷も。


 増える。


 だが。


 それだけ。


「…………」


 博士の興味が。


 急速に。


 失われていく。


「この程度か」


     ◇


 警察側は。


 違った。


「撃て!」


 声。


 銃声。


「止めろ!」


 さらに。


 銃声。


 当たる。


 確かに。


 効いている。


 前回の。


 通常の銃とは。


 違う。


 傷がつく。


 怪人が。


 ひるむ。


 だから。


 いける。


 そう。


 思えた。


「撃ち続けろ!」


 銃声。


 モズキャッチャーが。


 一歩。


 下がる。


 さらに撃つ。


 もう一歩。


「効いてる!」


 誰かが叫んだ。


「そのまま押し切れ!」


 銃声。


 銃声。


 銃声。


「…………」


 博士は。


 無言で。


 その光景を見ていた。


     ◇


『痛い』


「そうか」


『邪魔』


「ああ」


『殺していい?』


「…………」


 博士は。


 警察官たちを見る。


 全員。


 こちらの存在を。


 知っている。


 モズキャッチャーを。


 見ている。


 対象を。


 囮にした。


 こちらの行動も。


 すでに。


 ある程度。


 読まれている。


「…………」


 そして。


 戦力。


 確認済み。


 特殊銃。


 複数。


 それでも。


 モズキャッチャーを。


 止められない。


「もういい」


『…………』


 博士の声から。


 興味が消える。


「ゴミは処分しろ」


『分かった』


「…………」


 そして。


 博士は。


 一拍置いた。


「待て」


『何』


「早贄にはするな」


『…………』


「返事」


『分かった』


「よし」


     ◇


 モズキャッチャーが。


 前へ出た。


 銃声。


 止まらない。


 もう一歩。


 銃声。


 傷が増える。


 それでも。


 止まらない。


「撃て!」


 警察官たちが。


 一斉に。


 引き金を引く。


 モズキャッチャーが。


 身体を揺らす。


 だが。


 前へ。


 一歩。


「…………」


 警察官の。


 表情が変わる。


 さっきまで。


 あった。


 手応え。


 それが。


 少しずつ。


 恐怖へ。


 変わっていく。


     ◇


 効いている。


 なのに。


 止まらない。


 当たっている。


 なのに。


 倒れない。


 傷は。


 確実に増えている。


 それでも。


 来る。


「撃て!」


 また。


 一歩。


「撃て!!」


 また。


 一歩。


「来るぞ!」


 誰かの声が。


 裏返った。


 モズキャッチャーが。


 走った。


     ◇


「散開!」


 遅い。


 一人。


 モズキャッチャーの腕が。


 警察官を。


 薙ぐ。


「ぐっ……!」


 身体が。


 地面を転がる。


「下がれ!」


 銃声。


 モズキャッチャーが。


 振り返る。


 次。


「こっちだ!」


 東が撃つ。


『…………!』


 モズキャッチャーが。


 ひるむ。


「今だ! 距離を取れ!」


 警察官たちが。


 動く。


「…………」


 博士は。


 その様子を。


 静かに見ている。


「やはり」


 東の射撃。


 他より。


 正確。


 判断も。


 早い。


「対象自身が、一番厄介か」


     ◇


『あいつ』


「東は殺すな」


『…………』


「確保対象だ」


『分かった』


『他は?』


「言っただろう」


 一拍。


「処分しろ」


     ◇


 モズキャッチャーが。


 警察官へ。


 向きを変える。


「来るぞ!」


 撃つ。


 モズキャッチャーが。


 腕で。


 弾を受ける。


 傷。


 だが。


 構わない。


 進む。


「下がれ!」


 また。


 撃つ。


 それでも。


 距離が。


 縮まる。


 十メートル。


 八。


 六。


「止まれ!」


 四。


 銃声。


 二。


「…………!」


 モズキャッチャーの腕が。


 振るわれる。


     ◇


 一人の警察官が。


 倒れた。


「…………」


 博士は。


 画面を見る。


 動かない。


「一人」


 記録。


 それだけ。


     ◇


「おい!」


 警察官が。


 倒れた仲間へ。


 駆け寄ろうとする。


「行くな!」


 東が叫ぶ。


 モズキャッチャーが。


 そちらを見る。


「…………」


 次。


 警察官たちが。


 悟る。


 これは。


 戦いではない。


     ◇


 自分たちは。


 怪人に通用する。


 武器を持っている。


 前回。


 確かに。


 相手をひるませた。


 だから。


 今度は。


 数を揃えた。


 これなら。


 戦えると。


 思っていた。


 だが。


 違った。


 あの時。


 怪人は。


 倒せなかったのではない。


 向こうから。


 退いていっただけだった。


     ◇


「撃てぇっ!!」


 銃声。


 銃声。


 銃声。


 必死に。


 撃つ。


 モズキャッチャーは。


 ひるむ。


 傷つく。


 だが。


 それだけ。


 また。


 前へ出る。


「…………」


 博士にとっては。


 予想通り。


 警察官たちにとっては。


 初めて。


 思い知らされた。


 銃が通じることと。


 勝てることは。


 まるで。


 違う。


     ◇


『次』


 モズキャッチャーが。


 倒れた警察官から。


 視線を外す。


「続けろ」


『分かった』


 次の。


 人間へ。


 向かう。


「…………」


 博士は。


 淡々と。


 記録を取り続ける。


 特殊銃。


 複数。


 連続射撃。


 モズキャッチャーへの。


 損傷。


「…………」


 実戦データとしては。


 十分。


「脅威度、低」


 博士は。


 そう。


 記録した。


     ◇


 その時。


「…………?」


 別の反応。


 博士の手が。


 止まる。


「何だ?」


 警察ではない。


 東でもない。


 別の。


 何か。


 現場へ。


 近づいてくる。


「…………」


 博士が。


 モニターを切り替える。


 映像。


 そこに。


 映った姿。


「…………」


 見覚えがある。


「…………また」


 一拍。


「こいつか」


     ◇


 KID。


 以前にも。


 こちらの怪人の前へ。


 現れた。


 あの。


 正体不明の存在。


「…………」


 博士は。


 しばらく。


 その姿を見ていた。


 以前は。


 結果として。


 こちらにとって。


 都合の悪い存在ではなかった。


 だが。


 今回は。


 違う。


「…………」


 博士は。


 モズキャッチャーへ。


 視線を移す。


 探索能力。


 低い。


 判断能力。


 低い。


 命令。


 理解はする。


 だが。


 習性に。


 引っ張られる。


「…………」


 すでに。


 評価は。


 ほぼ。


 固まっている。


 探索用として。


 使い続ける価値は。


 低い。


「…………」


 なら。


 ここで。


 失っても。


 惜しくはない。


 それより。


 試せることがある。


 KID。


 あの存在と。


 実際に。


 戦わせる。


「…………」


 博士の口元が。


 わずかに。


 動いた。


「ちょうどいい」


     ◇


『博士』


「何だ」


『また来た』


「ああ」


『邪魔』


「そうだな」


『排除する?』


「…………」


 博士は。


 KIDを見る。


 そして。


 モズキャッチャーを見る。


「やれ」


『…………』


「戦え」


『分かった』


「取れるだけ」


 一拍。


「データを取らせてもらおう」


 モズキャッチャーが。


 KIDへ。


 向きを変える。


 博士は。


 その光景を。


 ただ。


 記録し始めた。


――第二章 第4話 了。


――――――――――


※本作は、作者が物語のストーリー、世界観、キャラクター、設定、展開を考案し、AIとの対話を通じて文章の整理・推敲・執筆補助を行いながら制作しています。


物語の方向性、設定、展開、および最終的な内容の判断は作者自身が行っています。


本作では「人間とAIが協力して、一つの物語を作る」という創作の形にも取り組んでいます。


※本作品は「小説家になろう」「カクヨム」の両サイトに掲載しています。

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