第5話「KID」
『ビーストギア 黒幕の物語』
第二章「モズキャッチャー」
第5話「KID」
「…………」
博士は。
モニターを見ていた。
警察官たち。
東。
そして。
その前に現れた。
KID。
「…………」
また。
こいつだ。
以前も。
怪人の前に現れた。
正体不明。
所属不明。
目的も不明。
分かっているのは。
怪人と戦う。
それだけ。
「…………」
博士は。
記録を開始した。
◇
『邪魔』
モズキャッチャーが。
KIDを見る。
「ああ」
『排除する』
「やれ」
『分かった』
今度は。
止めない。
撤退も。
させない。
モズキャッチャーが。
探索に向かないことは。
もう。
十分に分かった。
習性が強すぎる。
判断能力も低い。
対象を探すだけなら。
もっと。
別の方法を考えた方がいい。
「…………」
なら。
最後に。
使えるだけ。
使う。
「KIDのデータを取れ」
『倒す』
「好きにしろ」
◇
モズキャッチャーが。
地面を蹴った。
警察官たちを。
一方的に追い詰めた。
その力。
速度。
それを。
そのまま。
KIDへ向ける。
「…………」
博士が。
画面を見る。
接触。
攻撃。
KIDがかわす。
「反応したか」
続けて。
モズキャッチャーが。
腕を振るう。
KIDが。
受ける。
「…………」
警察とは。
違う。
明らかに。
違う。
モズキャッチャーの動きに。
ついてきている。
「やはり」
博士の指が。
記録を取る。
「人間の身体能力ではない」
◇
モズキャッチャーが。
再び。
攻撃する。
KIDが。
それをかわす。
反撃。
『…………!』
モズキャッチャーの身体が。
揺れる。
「状態は?」
『痛い』
「損傷」
『ある』
「動けるか」
『動ける』
「なら続けろ」
『分かった』
博士は。
淡々と。
記録する。
東の特殊銃とは。
明らかに違う。
一撃ごとの。
損傷。
衝撃。
そして。
何より。
戦闘能力。
「…………」
警察を。
圧倒した。
モズキャッチャー。
それを。
KIDは。
正面から。
相手にしている。
◇
「…………」
博士の目が。
少しずつ。
鋭くなる。
モズキャッチャーへの。
興味ではない。
KID。
こちらだ。
「何なんだ、お前は」
警察の人間ではない。
少なくとも。
警察官たちとは。
明らかに。
違う。
装備も。
能力も。
戦い方も。
「…………」
そして。
以前にも。
怪人が現れた場所へ。
姿を見せた。
今回も。
「偶然……?」
博士は。
すぐに。
その考えを捨てた。
「いや」
偶然が。
二度。
続く。
そう考えるより。
「怪人を追っている……?」
その方が。
自然。
◇
『邪魔!』
モズキャッチャーが。
KIDへ。
襲いかかる。
攻撃。
回避。
反撃。
『ぐっ……!』
モズキャッチャーが。
地面を滑る。
「…………」
博士は。
損傷値を見る。
「なるほど」
差が。
出始めている。
モズキャッチャーは。
まだ動ける。
だが。
少しずつ。
蓄積している。
一方。
KID。
「…………」
まだ。
余裕がある。
「勝てないか」
博士の声には。
落胆も。
焦りも。
なかった。
◇
当然。
モズキャッチャーが。
負ければ。
一体。
失う。
だが。
「…………」
惜しいか。
そう。
問われれば。
答えは。
否。
探索用としては。
失敗。
警察側の戦力も。
確認した。
特殊銃への。
耐久性も。
確認した。
そして今。
KIDの。
戦闘能力まで。
引き出している。
「十分だ」
◇
『博士』
「何だ」
『強い』
「ああ」
『倒す』
「やってみろ」
『…………』
モズキャッチャーが。
立ち上がる。
もう一度。
KIDへ。
突っ込む。
「…………」
博士は。
それを。
止めなかった。
むしろ。
「もっと見せろ」
どこまで。
KIDに。
通用する。
どの攻撃を。
どう防ぐ。
どう避ける。
そして。
どう。
怪人を倒す。
「…………」
その全てが。
次へ。
つながる。
◇
モズキャッチャーが。
攻撃する。
KIDが。
受ける。
押し返す。
『…………!』
モズキャッチャーが。
よろめく。
追撃。
さらに。
追撃。
「…………」
博士が。
記録を続ける。
動作。
速度。
反応。
威力。
癖。
「…………」
取れる。
まだ。
取れる。
「続けろ」
『…………』
「モズキャッチャー」
『戦う』
「ああ」
「そのまま続けろ」
◇
警察官たちは。
離れた場所から。
その戦いを見ていた。
先ほどまで。
自分たちを。
一方的に。
追い詰めていた怪物。
銃を撃っても。
撃っても。
倒れなかった怪物。
その怪物が。
今。
押されている。
「…………」
東も。
KIDを見る。
そして。
モズキャッチャーを見る。
誰も。
簡単には。
割って入れない。
◇
「…………」
博士だけが。
違った。
恐怖も。
驚愕も。
ない。
ただ。
観察している。
「そこまでか」
モズキャッチャーの。
動きが。
明らかに。
鈍くなった。
『…………』
「まだ動けるか」
『動ける』
「なら戦え」
『分かった』
「…………」
忠実。
命令を。
理解する。
実行もする。
だが。
それだけでは。
足りない。
「やはり……」
博士は。
小さく。
呟いた。
「判断する頭が必要か」
◇
命令されたことだけを。
実行する。
そこへ。
生物の習性が。
割り込む。
状況に応じた。
柔軟な判断。
それが。
できない。
「…………」
力だけなら。
十分。
警察程度なら。
圧倒できる。
それでも。
想定外の状況が。
一つ。
加わるだけで。
使い勝手は。
一気に。
悪くなる。
「…………」
博士は。
KIDを見る。
相手の動きを見て。
判断し。
戦い方を変える。
「…………」
こちらには。
それが。
足りない。
◇
『博士』
「何だ」
『…………』
返事が。
弱い。
「状態」
『動ける』
「そうか」
博士は。
KIDを見る。
「なら」
一拍。
「最後までやれ」
『分かった』
◇
モズキャッチャーが。
立ち上がる。
KIDへ。
向かう。
博士は。
記録を。
止めない。
「…………」
勝てなくてもいい。
もう。
十分。
役目は。
果たした。
あとは。
どこまで。
データを。
残せるか。
◇
そして。
決着は。
唐突に。
訪れた。
「…………!」
大きな衝撃。
映像が。
乱れる。
数値が。
一気に。
跳ね上がる。
『…………!』
モズキャッチャーが。
吹き飛ぶ。
地面へ。
叩きつけられる。
「…………」
動かない。
博士が。
状態を確認する。
「モズキャッチャー」
『…………』
「応答しろ」
『…………』
「…………」
反応。
なし。
博士は。
数秒。
画面を見た。
「活動停止」
記録する。
それだけだった。
◇
「…………」
博士は。
KIDを見る。
モズキャッチャーを。
倒した存在。
「やはり」
一拍。
「警察より、こっちだな」
警察の特殊銃。
脅威度。
低。
KID。
「…………」
評価。
保留。
情報が。
まだ。
足りない。
だが。
少なくとも。
「無視はできない」
◇
博士は。
モズキャッチャーの。
最後の戦闘記録を。
保存する。
探索。
失敗。
対象。
発見。
警察戦。
データ取得。
KID戦。
データ取得。
「…………」
失敗作。
それでも。
得たものは。
多い。
「回収するか」
モズキャッチャーの。
残骸。
戦闘後の。
損傷状態。
KIDの攻撃が。
どこへ。
どう作用したのか。
調べる価値はある。
「…………」
博士が。
回収の準備へ。
手を伸ばす。
その時。
「…………?」
画面の中。
何かが。
動いた。
「誰だ?」
警察ではない。
東でも。
KIDでもない。
別の。
人影。
「…………」
その人物が。
倒れた。
モズキャッチャーへ。
近づいていく。
「何をしている?」
博士の手が。
止まる。
人影が。
モズキャッチャーの。
残骸へ。
手を伸ばした。
「…………」
博士は。
初めて。
その人物を。
注意深く見た。
「誰だ、お前は」
戦闘は。
終わった。
観測も。
終わった。
そのはずだった。
だが。
博士の知らないところで。
もう一つ。
予定にないものが。
動き始めていた。
――第二章 第5話 了。
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※本作は、作者が物語のストーリー、世界観、キャラクター、設定、展開を考案し、AIとの対話を通じて文章の整理・推敲・執筆補助を行いながら制作しています。
物語の方向性、設定、展開、および最終的な内容の判断は作者自身が行っています。
本作では「人間とAIが協力して、一つの物語を作る」という創作の形にも取り組んでいます。
※本作品は「小説家になろう」「カクヨム」の両サイトに掲載しています。




