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我慢の女神は惰眠を貪りたい。  作者: 櫻塚森
第三章 婚約騒動とお花畑
31/91

じゅうご

色々と長くなってしもうた。

ここで、ブランジェとデイビス王子の婚約の裏で起こっていたことを語るとしよう。


ちょうどアルビナ妃が第三王子を産み1年近く経った頃、国中を震撼させたラーゼフォン公爵閣下襲撃事件が起こった。

織物産業の盛んな町の視察時だった。突然現れた時限式の爆弾を抱えた機械人形の群れが同時多発的に現れたのだ。町を巻き込んだ大規模な爆破襲撃事件は、ラーゼフォン公爵と警護に当たっていた魔法騎士3人の力では全て防ぎ切ることは出来ず、多くの死傷者を出した。

町の至るところで起こったテロ。

第一報は直ぐ様、王都に知らされた。


当時、ファフナー王国は、隣国ドラグナー国の当時3歳になる姫を預かっていた。ドラグナー国の姫を保護しているのは、第一王子の婚約者だからと言うのもあるが、当時、ドラグナー国内では王位継承の問題を抱えており王女は色々な事情により孤立状態となっていた。王は姫に対して愛情を注いでいたが、隣国ガボットとのゴタゴタが尽きず、十分に姫の支えとなれていなかった。

ファフナー王国とドラグナー国は同盟を結んでおり、王太子と姫の婚約は政略的な意味合いもあったが、姫の抱える問題から王の愛情が成立させた。この婚約の後押しをしたのは、ファフナー王国第一王子にして王太子ライモンであることも関与していた。

まだ幼いながら魔力の波長も合う2人は微笑ましい交流を続けていた。3歳にして母であるエマ妃やアルビナ妃までもがライモンの姫に対する執着には苦笑を禁じ得なかった。しかし、そんな平和なやり取りも隣国ガボットのドラグナー国への進軍の報で終わりを告げるかもしれない事態に陥った。王位継承で揉めている隙をつかれたのだ。

王は万が一のことを考えて姫をファフナー王国に避難させた。武力的にガボット国に劣るドラグナーは、直ぐ様ファフナー王国に連絡を入れた。同盟を結んだ国として、ライオネス国王は、援軍を派遣。両国の睨み合いは既に3ヶ月に及んでいる。一向に進展を見せない状況にドラグナー王とファフナー王ライオネスは、ガボット国へ和平について提案した。ファスナー国からの増援で、どちらかと言えば優勢であったドラグナーからの申し入れを断ることが出来ないガボット国は和平交渉を受け入れた。その交渉の立会人としてファフナー王国がよこしたのが第二王妃エマージェンだった。

交渉が進む中、ファスナー国内で起こった襲撃事件は、和平に反対する勢力が、2国の調整などしていられない状況を作り出そうとした結果ではないかと主張する上層部の貴族も多く中央は上へ下への大騒ぎだった。


国王は直ちにラーゼフォン公爵と襲われた町の被害の情報を集めさせ、民の救助、支援のために軍の一部を向かわせた。ドラグナー国とガボット国の間に入り調整を図るチームの代表にエマ妃を当てたアルビナ妃は、交渉の彼是を随時エマ妃から聞いていた為、今回のテロがガボット国の仕業だとは思えなかった。

アルビナ妃は自分の考えをライオネスにも告げ、今回のテロが陽動である可能性も示唆した。

アルビナ妃の意見を取り入れた国王は黒幕を含む犯人の捕縛と陽動に備えた対策を打ち立てた。



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