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我慢の女神は惰眠を貪りたい。  作者: 櫻塚森
第二章 婚約騒動
21/91

きゅう の さん

9/7加筆訂正です。

自身の怪我の治癒に事件の解明、公爵家の引き継ぎが終わり、事件のあった町と公爵領を行ったり来たりしながら、宰相代理として働いていたフィンネルは、娘とデイビス王子の婚約を知らせる号外の存在を知り、すでに引き返せない状態だと言うことに激怒した。


国王の寵愛を受けている第三王妃の願いでもあるブランジェとデイビス王子の婚約。それをあっさりと叶えたと知った正妃と第二王妃は呆れ返り、国の一大事にラーゼフォン公爵家の負担を増やしてどういうつもりだとの国王への非難は当然のことだった。

国王は、色々と言い訳を並べ不可抗力が働いたことで成立した婚約であること、一旦成立はしたものの白紙になる可能性もあるのだと臣下に説明した。ラーゼフォン公爵家ならともかく、他の貴族の多数からも非難の声が上がるとは思っていなかったライオネス国王は、反対する貴族に対して、現正妃がボトムス公爵の実妹であることからバランスもよいと苦しい言い訳をした。

実際は、第二王妃が、グランベルム侯爵家に繋がる家の出自でその後侯爵家に養女となり嫁いでいる。その王太子の側近にラーゼフォン公爵家の息子が内定しており、正妃とのパワーバランスは保たれていた。

国の中枢部は、第三王妃に関して身分も教養も浅く政治には関わらせまいとしていた。国王が見初めたことで輿入れが決まった娘だったこともあり、政治的な意味での後見は着けず、もし王子が生まれたら母親とは離し育てる予定だった。しかし、とことんスフィア王妃に甘い国王は、王太子の地位は揺るぎないとした上でデイビスを他の王子と差別することなく王妃の側で育てよと命じた。


デイビス王子とブランジェの婚約の事情を知った時、ラーゼフォン家の兄弟は、可愛い妹がとうの昔に将来の相手を決定されていたショックと相手があのデイビス王子だと知り二重の衝撃を受けた。号外の意味は理解したが、寝る間もなく、怪我人でありながら働く父やまだ起き上がることの出来ない祖父には聞けなかった。テロのあった日、父が帰宅するなり起きて泣き出したブランジェはその日からほぼ4日に2度しか目を覚まさないため、母は付きっきり。なんとか婚約を白紙に出来ないのかと兄弟は頭を合わせて考えたが公爵家の家令が、

「王家から使者がきましたが、あまりにも一方的でございました。大旦那様の御回復や旦那様の御仕事が落ち着いてから改めて此方に打診が行われるはずですよ。何と仰られても此方は了承などしておりません!」

と言ったが、この国の『号外』は、正式発表であることを示しているのは周知の事。

「あれは、きっと誤報でございましょう。えぇ、そうでしょうとも、」

信じたくない思いの強い家令をちょっと怖いと兄弟は思った。


スフィア王妃の我儘を通すにも程がある!先代公爵に劣らず寡黙で穏健派とされるフィンネルの激怒。

国王は、先代国王の王弟である叔父を彷彿とさせる年下フィンネルの激怒に引いた。

幼い頃に叔父に怒られて怖かったトラウマを思い出すほどに。

事件をこれ幸いと隠居の原因とした元宰相でもある父にも頭が痛いが、彼の頑固さは痛いほど知っているフィンネル。次期宰相と言う後継も正式に決まっていないクソ忙しい期間に娘の将来を勝手に決められたのだ。フィンネルが怒るのも無理はないと誰もが思った。

デイビス王子とブランジェの婚約にはアルビナ妃の実家ボトムス公爵家からも反発の声が上がったが、号外が放たれたと言うことは正式な発表であることを示し後戻りは出来ない状態だった。フィンネルは、ブランジェの将来を第三王妃の我儘で決められては堪らない、やってられるかと次期宰相候補と言う地位から降りることを国王に言った。フィンネルが宰相候補から外れると宰相の地位に就く者がいなくなる。ライオネス国王は、事の重大さに婚約を白紙にはしなかったものの、謝罪することになった。



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