魔法使い、研究会を見学す
◆◇◆◇◆
翌日、休日2日目の朝。帰宅が遅いことを指摘され、こっ酷く叱られた後、トレーニング室でフェディーア先生の補助をすることになった
◆【週2の休日】
平和だ。昨日の出来事が嘘だった様に穏やかな時間が流れている。アースリア魔術学園の今日はとても平和を享受している
「うおおおお!師匠発見!探したんすよ~!」
そんなことを考えているとトレーニング室の扉が勢いよく開けられ、テッドさんが入ってきた。自動扉を両手で思いきり、力任せに開け放つ形でだ
【稼働補助】を使い自動扉の動きの制限を調整してなければ弁償ものだったことだろう
「テッドさ…」
「テッド君」
「ゲッ、フェディーア先生…」
◆【水分補給をしつつ】
テッドさんが叱られているのを尻目に自分のトレーニングに移る。身体を動かして分かったがやはり全盛期の動きの再現に魔力を割いているのは『いただけない』───適度な運動と鍛錬を続けなければ足元を掬われかねないと感じた
「魔獣と戦えないのも痛いな…」
昨日の出来事を思い出しつつ、1時間を目安に走りを続けた
◆【コッテリ搾られ】
「災難だったっス」
「妥当な結果の間違いでしょう」
「そうなんスけどね」
1時間も怒られたというのに元気にしているのはテッドさんの勝手ながら、どこか変に感じる。ここまで物覚えが悪いわけではない。改善を前提にしたなら不器用ながらに実践してくれる
しかし、こればかりはどうしても治らない。何故なのだろうか
「それよりも師匠!」
「はい、なんでしょうか」
「もしかして、探しても見つからない時は
いつもここにいるんスか?」
「そうですね。学園の授業が終われば
基本はこちらで運動しています」
◆【テッドの目的】
「僕に何の用でしょうか」
「ああ!そうだった!師匠ってもう
入る研究会を決めたんスか?」
「…あぁ、今日は研究会の勧誘行事でしたね」
「そうなんスよ。これから自分、研究会の
勧誘イベントに行こうと思っているんス」
『研究会』───授業の後に空いた教室と時間を持って『専門』の学力を深める学園内の集まりのこと。中には優れた功績を上げ、国から表彰される程の貢献をする集まりもあるのだとか
「師匠も一緒にどうッスか?」
「そうですね…」
「せっかくの機会なんスから!
もしかしたら師匠の興味を引くような
研究会、あるかもしれないッスよ!」
あまり気は進まないもののテッドさんが自分から進んで『挑戦』をする姿に少しばかりついていく決心を固める。運動も丁度区切りがついたところな訳だし
「では、行きましょうか
少しお待ちを」
「了解ッス!」
現段階において研究会に参加するつもりはないのだが、やはり興味そそられるものがあるかもしれない。こればっかりは自分の目で確かめるのが一番だろう
「フェディーア先生、お先失礼します
運動には休憩も必要ですからね」
「分かっている。気をつけてな」
◆【トレーニング室を後にした】




