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劣等眼の転生魔術  作者: 理屈屋・中折れ青二才
第ニ章:魔術学園・入学試験編
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魔法使い、友の末裔に遭遇す

◆◇◆◇◆


 その光景に思わず立ち止まってしまった


「…(マリア?)」


 僕の目の前を横切った者を見た時。不思議とこの名が浮かんだ『マリア』───『灼熱の勇者』の名が


「貴方たち!恥を知りなさい!」


 風に梳かれる鮮やかな赤の長髪は燃え盛る火が如く、そしてその目もまた、ガーネット(宝石)のように輝きがある───【灼眼】


 極め付けは彼女の身に付けた服にある『竜と剣の紋章』───『家紋』が彼女の身元を語っていた


「寄って集って、平民の陰口を叩くなんて

 貴族の風上にも置けないわ!」


 この勝気な性格もマリアと瓜二つだ


「…誰だ。お前は?」

「アタシの名はエリザ!今から5年後

 このアースリア魔術学園を首席で卒業して

 後世に名を残すような偉大な魔術師となる者よ」


 エリザと名乗った彼女は先まで談合していた在校生に対して高らかに宣言をした


「なんだよ。この礼儀知らずの女は」

「おい。受験生。表に出ろ

 今からオレたちが口の利き方を教えてやろう」


「師匠、あの娘に加勢を」

「いや、大丈夫だよ」


「何を言ってるッス!」

「テッドさん、魔力は見ましたか」


 魔力の練度が違い過ぎる。在校生が実力を隠している可能性も捨てきれないものの取り出したレガリアでその程度だと物語っている。失礼ながら万が一にでも助ける必要はないと断定できる


「さて…礼儀を知らないのは

 果たしてどちらかしら」



 エリザさんが腰に差した剣を抜いた。見事な抜剣の速さだった。相手が構えた時には既に切り捨てられていたのが分かる程に力の差が歴然だった


「…ひっ!?」


 一刀で3人のレガリアを最小限かつ効果的な破壊を行い、在校生のひとりの喉笛に刃が既に突き付けるまでの一連の動作は風に吹かれた山火事を思わせる豪快さと俊敏さを見せていた


「今すぐアタシの前から失せなさい」



 エリザさんの元から在校生が走り去っていった


「師匠ー!な、なんなんスか!あの女は!?」

「誰だろうね」


 見れば見るほどに似ている───風に梳かれる鮮やかな赤の長髪。燃え盛る火が如きそれは学園の方に向かって移動を始めた。声を掛けようか迷ったがやめておいた。いくら末裔だったとて、関係性は会ったことのない親戚にすら劣る


 そもそも勇者の末裔である保証もない───家紋だって僕の見間違いとか、似たり寄ったりな造形は珍しくない


 何かきっかけがあれば聞いてみよう。そう思いつつ、テッドさんと共に本来の目的である試験会場へと向かうべく歩みを再開した


「あの剣捌き、凄かったスね

 こうバキバキバキってやって

 そのまま喉を刺しちゃうかと思ったス」

「流石にそこまでしそうになったら

 止めに入ろうか」


 マリアと似た性格なら本当にやりかねないので警戒対象だろう。彼女の猪突猛進具合はあらゆる障害の悉くを薙ぎ倒し、叩き伏せるを地でやっていた人だ。嫌な信頼性が凄く高かい


「命を奪るのはやり過ぎスもんね」

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