第三十八話 残された時間
「お久しぶりですね、あの筒は役に立ってますか?」
「ああ、あれが無いとランク三の回復薬は作れないからな」
「はは、取りあえずここだと危ないので場所を変えませんか?」
そういうと俺達は彼女に連れられ、廃墟に連れられた。
「なあ、ここは危ないんじゃないか?」
「いえ、この先にエレアさんや他のみんないますよ」
え、でも辺りには建物の残骸しか......
彼女は辺りの床を見渡すと、一か所だけ取っ手が付いてる所を見つけると、その床の取っ手を掴んで開けた。
「何しているんですか? この地下の先ですよ」
マジか、まさか地上ではなく地下にいたとは......
しかもはしごで降りるのか。
俺達は、はしごで地下に降りた。
そして降りた先で俺は驚いた。
「なんだこれは!?」
中は例えるなら、地下鉄のホームのようになっていた。
辺りには木製のドアが付いてあるので、おそらく誰か住んでいるのだろう。
リアンも辺りをキョロキョロ見渡していた。
「こっちですよー」
俺達は彼女について行くと、奥の大きい扉の前で止まった。
すると、彼女はドアを軽くノックした。
「誰?」
「私よ、魔道具屋のフュナよ」
すると、ドアが開いて中から暗い表情をしたエレアが現れた。
「お疲様、あれ? もしかしてシン?」
「ああ、久しぶり」
そういうと、エレアは表情が少し明るくなった。
「取りあえず中に入って」
俺達はエレアにそう言われ、中に入って少し広い客間に案内された。
「そうえばフュナ、シンに自己紹介した?」
「あ、すっかり忘れていたわ」
なんていうか、本当に今更って感じだな。
「改めて、私は魔道具屋のフュナ・リーンよ、よろしく」
「俺は華崎秦、こちらこそよろしく」
「私はリアン・シュトリ、リアンでいいわ」
さて、今更過ぎる自己紹介も終えたし、そろそろ本題に入るか。
「エレア、一体何が起きたんだ? 見たところ建物は全滅ですべて廃墟になっていたが......」
「ええ、二週間くらい前に魔物の集団が町を襲ってきたの」
ユーリの奴か、俺達がレイズニアに行くからそこに罠を仕掛ける気か......
としたらあまり長居をしない方がいいな。
だけど鏡牙は何の目的でレイズニアを目指していたんだろう。
もしかしたら、決戦の用意以外に何か他の用事があったのだろうか?
次回「潰えた者の目的」




