第二十五話 禁じられた薬の力
「ふざけているのか? 人を化け物に変えて何が汚れだ、お前のやっている事の方がよっぽど汚いわ」
すると、ユーリはそれを聞いて怒り交じりの声で反論した。
「下等な貴様らと一緒にしないでくれないかな? これは汚れを取り除くための犠牲に過ぎないんだよ」
「何が犠牲だ! 俺はお前の作り出す世界なんて認めない!」
ユーリは冷静になり冷めた目で呟いた。
「そうかい、残念だよ、君も今までの奴らみたいに僕にたてつく気なんだね」
「ああ、何度でも言うさ、お前の考えは間違っている」
すると、ユーリは小さい杖を取り出した。
「なら君には消えてもらわないとね、これならどうだい」
ユーリは杖を振りかざすと、地面からスライムが大量に現れた。
「うぁ、どうしよう......]
話からしたらこいつらは元人間、そう聞いた後だと相手にしずらいな。
俺はその場から逃げ出した。
とにかく今はこの夢から覚めなくては......
俺は一応、走りながら頬を抓ってみた。
「いてっ!」
確かに痛感はあった。
なのに今も俺は夢の中だ。
一体どうなっているんだ......
「無駄だよ、ここは僕に管理された空間、今の君は夢の中ではなく現実の世界にいるということだよ」
振り向くと、後ろから羽の生えたユーリが追いかけてきた。
は? あいつ羽あったのかよ......じゃなくてユーリの言ったこと。
確かに俺は、宿のベッドで眠りについたはずだ......
なのに、なぜ現実世界に?
「僕の力を使えば簡単な話さ、それよりどこに行くのかな?」
くそう、どこを見ても一面草原。
これでは隠れようが無い。
すると、俺は走っていると、見えない壁にぶつかった。
「痛っ、なんだよ」
俺は前に手を出すと、すると手から冷たい壁の感触があった。
もしかしたら......
俺はその壁らしき場所に爆薬を投げた。
すると大きい音と共に、大きい穴が現れた。
「この草原はグラフィックだったのか」
俺は後ろから、ユーリやスライムが追って来ているの思い出し、中に入った。
「うわぁ、何だこれは......」
走りながら辺りを見ると、周りはカプセルだらけだった。
しかもそのカプセルの中には人が入っていた。
中には所々が化け物になっているものもあり、とても気味が悪かった。
「あの野郎、一体どれだけ犠牲者を出せば気が済むんだ......」
俺はそう思いながら走っていると、この施設の地図らしき物を見つけた。
「ここは地下施設だったのか」
地図を見ると、ここは地下五階のようだ。
何とかしてここから出ないとな。
俺は近くを調べると、エレベーターを見つけた。
「なんか今更だが、この施設は明らかにこの世界の物ではないな」
場所的にも、何処かで出てきそうな場所だしなぁ。
俺は、エレベーターに乗って地上まで行こうとした。
しかし、エレベーターは四階で止まった。
恐らくユーリの奴が電源を落としたのだろう。
しかし完全にこれでは閉じ込められたな。
「ここから出るにはあれを使うか」
俺は爆薬を取り出して使おうとした。
しかし、ここで使うと爆発でこっちも怪我をするかもしれない。
「あっ、そうだあれを使おう」
俺はスマホを取り出した。
これを使い、空間に逃げればこっちは被害を受けずに済むはず。
俺はスマホを使って別の空間に退避した。
「そろそろか」
俺は元の空間に戻った。
すると、ドアに穴が開いたが同時に床にも少し穴が開いていた。
変に踏み間違えるとまずいな。
俺はジャンプして床が崩れる前に四階通路に出た。
「ふぅ、流石に冷や汗かいたわ」
俺はそう思いながらその場を離れた。
にしても少し薬を使いすぎたな......
後で作っておくかな。
俺は先に進むと休息室らしき部屋を見つけた。
「はぁ、やっと一息つける」
部屋を見ていると、何やらファイルが置いてあった。
俺は中身が気になり、ファイルを開いた。
「これは......」
それは秘薬の実験データのファイルだった。
しかも写真も着いていたのでそっちも見ると、尚更気持ち悪くなった。
その内容は、口から顔が出てきたり、足が腹部から生えていたりしている写真があった。
本当に秘薬は恐ろしい力を持っているようだ。
「しかし、本当に気持ちが悪くなってきたわ......」
そう思いながら、俺はそこでスマホを使い、別の空間で薬の調合をすることにした。
次回「 施設からの脱出 前編 」
どうも、黒密Ξです。
書き溜めが底をついたのでまた書き溜めしようと思っています。
いつも読んで頂き有難うございます。




