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カードマスターの流浪旅  作者: 八神清吾
カードマスターの国づくり
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ルーセント大聖国の誕生

アーサー聖王は見知らぬ場所にいた。


「ど、どういうことだ?・・・転移させられたのか?クッソ!あのガキ!」


アーサー聖王は辺りを見回し、見知らぬ土地にダイヤ連合、スペード皇国、そしてテラ・サーンクタ聖国の王族貴族、兵、そして教会の者まで。


自分達は今、何処にいるのかと全員が辺りを見回している。

その時、上空が光りだし、徐々に光が収まると、そこには・・・。


「「「「「「あっ!あれは何だ!」」」」」」


「「「「「「てっ!天使???」」」」」」


そこに現れたのは翼が生えた真っ白な鎧姿の人物だった。

その人物の頭上には光る天使の輪まである。


そして光が完全に消えるとそこにいたのはノア王太子でだった。


「ノ、ノア王太子だと!」


「皆さん。これから使う魔法は攻撃魔法ではありません。では、善と悪を見極めろ。神の裁き」


ノア王太子が魔法を唱えると光る玉がその場にいる数百万の人々に降り注いだ。

光が人々に当ると白く光る玉、黒く光る玉が頭上に浮かんだ。


大半の者は黒い玉が頭上に浮かんでいる。

そしてアーサー聖王の頭上にも黒い玉が浮かんでいた。


「な、何だこれは?こんな魔法は見たことがないぞ」


「この魔法は善なる者は玉が白く光る。悪なる者は黒く光る玉が頭上に浮かびます。善なる者よ。我が元で働くなら、元の仕事に戻してやろう。どうだ?」


「「「「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」」」」


「「「「「「「「「「我らを裏ぎるつもりか!」」」」」」」」」」


周りの黒く光る玉が頭上に浮かぶ悪しき心根の者達が、白く光る玉の善なる者へ罵声を飛ばし始めた。

そのせいで善なる者は悩みだした・・・が、善なる心根の女性がノア王太子の元へ走り出すと、残った者達も一斉に走り出した。


ノア王太子の元へ辿り着くと善なる心根の者は一瞬で姿を消し、何処かに行ってしまった。

その様子を見ていた残った王族、貴族、大勢の兵、聖職者は騒然としていた。


「我々、神に仕える聖職者が何故、悪しき心根の者なのですか?おかしいではありませんか」


「黙れ、黙れ!戯れ言を申すな。お前達は神に仕える身でありながら、人々から多くの金を奪い、贅を尽くしていることを僕が知らないとでも思っているのか!これを見よ」


上空に聖職者がしてきたことを映し出した。

そこには以前の戦が映し出され、教会の聖騎士団が戦争に出向き、多くの民から金品を奪い合っていく姿。


そして贅を尽くした振る舞い、無実の者を傷付ける姿、奴隷売買に加担している姿と多くの映像が映し出された。同時に王族貴族や兵の不正も一緒に映し出されている。


「この映像は過去に街や村に住む民へ暴挙を働いたお前達の映像が映し出されている。お前達のような者達は二度と聖職者とは認べぬ。だが・・・アーサー元聖王よ。最後にお前達が助かる機会を与えてやろう。心を入れ替え、善なる心に戻るか、ここにいる全員で僕に勝つことだ。どうだ?挑戦するか?」


「お前一人で我々数百万の軍勢に勝つつもりでいるのか?絶対にお前を殺してやる!皆者、よく聞け。相手はたったの一人だ。全員で勝利し、我が国テラ・サーンクタ聖国へ戻るぞ!」


「「「「「「「「「「「「「「「おおー!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」


「かかれー!」


「「「「「「「「「「「「「「「おおー!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」


一斉に兵が駆けだし、魔法師団は無数の魔法をノア王太子へ唱えた。だが、すべての魔法がノア王太子に届く前に、放たれた魔法がすべて消えてしまった。


「「「「「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」」」」」


「ど、どい言うことだ!何故、魔法が消えた。何をした!」


「跪け!武器を捨てよ」


ノア王太子が命令を下した瞬間、突進していた兵の殆どが武器を捨てさり、跪いてしまった。

それでも二百名ほどの兵が、ノア王太子の命令に背き、そのまま突進してきた。だが、ノア王太子が扇子を振ったその瞬間、目の前にゴーレム五百万体が現れ、ノア王太子を守るように陣形をとりだした。


「余の兵が、何故、あのガキに跪くのだ!しかも、あの数のゴーレムは何だ!一体何処から・・・どうなっているのだ」


アーサー聖王は自分の思い通りにならない兵に苛立っていた。残った兵は二百名ほどしかいない。

あのゴーレムの大軍にはとても抗えない・・・と思っていたのだが、ノア王太子は一人で前に出てきた。

二百名の兵を一人で相手にする気か?


「何故だ?理解できん・・・あいつは馬鹿なのか」


アーサー聖王はノア王太子をいまだにただのガキだとあまく見ていた。が、すぐにそれは思い違いであると気付く。





俺が言霊で命令し、残った二百名を俺一人で相手にすることにした。

俺は二百名の兵に素早い動きで突進し、手刀で次々と首の側面を打ち、一瞬で二百名を気絶させた。

アーサー聖王は驚いていたようだ。まあ、普通に考えれば、俺の歳で二百名を一瞬で倒せば驚くのも当然か。


「皆の者、よく聞け。帰りたくば、心を入れ替えよ。心を入れ替えれば、城へ瞬間移動できる。その時は僕の部下として雇ってやる」


「「「「「「「「「「「「「「「!?・・・・・・」」」」」」」」」」」」」」」


とは言ってもすぐに良き心根に変わることは難しいだろうな。

それに彼らには言っていないが、罪を犯した瞬間にこの場所へ逆戻りしてしまう。


そしてこの場所はエノルンテ大陸から遠く離れた無人島だ。

食べられる野草や果物もあるし、漁や狩りもできるので食材には困らないだろう。

船を造って脱出することもできるが・・・まあ、無理だろうな。

わざとそういう場所を選んでいるからな。


この映像を各国の国民に見せたのは、こいつらが如何に酷いことをしてきたのか、事実を知らせるためだ。

何故、こうなったのか。国民に理由を知らせなければ、国づくりは難しいと考えたからだ。


ルーセント大聖国の聖都に戻ると暗くなった空へ魔法で作った花火を何百発も打ち上げた。

そして最後にユリスの獣魔であるフェニックス二匹を夜空へ羽ばたかせた。

今日がルーセント大聖国の誕生祭だと、国民にしっかりとアピールしないと。






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