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余次元住まいのハザマ様! part6 ― 業深き画家の家系 編 ―  作者: 山桃


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予知する二人と貞操帯

この物語は『余次元住まいのハザマ様! ーハザマ編ー』の続編となっており、人間関係はハザマ編を読んでいただけると、なお一層理解が深まります。


室生(むろう) 初音(はつね) : 地方の芸大4年生 


室生(むろう)御影(みかげ): 初音の婚約者 霊的能力を持つ


ハザマ様 =室生(むろう) 透青(とうせい)

      室生家の巫覡(ふげき)をしている。

      中の人は月島(つきしま)秀青(しゅうせい)で芸大の助手をしていた


帰宅し、シャワーを浴びてから部屋に戻ると、なぜか御影(みかげ)様が私の部屋にいる。驚く私に、彼は口を開いた。


「ついこの間から嫌な予感がして、我慢しきれず来てしまった」

「これ、Amazunで買ったんだが……初音に身につけておいて欲しい。身を守るためのものだ」


そう言って、彼は箱から何かを取り出し始める。

霊的な能力がある彼のことだから、私の身に何かよくないことでも起こると感じ取ったのだろう。


「御影様、護身用ならスタンガンを持っていますが……」


「スタンガン以外のものだ。初音、シャワー浴びてきたんならちょうど良い」


そう言って半ば強引に装着させられたものは

――貞操帯だった。


「なんですか、これは!?」


「十字軍に遠征する夫が、妻が不貞を働かないように装着させたものだ」


「いえ、物の意味とかそういう歴史の質問ではなく! 私が不貞を働くと疑っていらっしゃるのですか?」


怒りを我慢しながら問い詰めると、御影様は真顔で答えた。

「初音が浮気をする・しないは関係ない場合もあるだろ。男の腕力に対抗できるっていうなら、外してやんよ」


「あっ……」


嫌な予感がした。前にも強引に襲われそうになったことがあったから、ここは大人しく貞操帯を装着しておこう……。


*****


日曜日。室生本家に遊びに行く。

一番の目的は御影様に会うためだけれど、今日はハザマ様からも「お願いがある」と呼ばれていたので、まずは彼のもとへやって来た。


ハザマ様のお部屋に通され、出されたお茶をいただいていると

――不意にハザマ様が私の下半身を見て、必死に笑いを堪(こら)え始めた。

あぁ、服の上からでも透けて見えているのか。千里眼ってほんっとうに嫌。見られたくないところまでしっかり見てくるんだもん。


「何がおかしいのですか! 御影様は私の心配をして着けさせたのです!」


抗議するように言うと、ハザマ様はにっこり笑って頷いた。


「いや、それ、本当につけておいた方がいいぞ」


「やだなぁ。前みたいな強姦未遂がまた起こるっていうのですか?」


「いや、なんというか……それほど乱暴なことはされないだろうが、雰囲気やムードに流されたり、その場の成り行きで押し倒されることもあるからな」


「……しかし、御影も勘がいいなぁ。やっぱりあい

つ、予知能力あるのかな」


ハザマ様の不穏な独り言に戸惑いつつも、私は呼び出された用件を思い出した。


「あの、私にお願いがあるとお聞きしましたが?」


「そうだった。私と一緒に月島の家に行って、絵を持ち出すのを手伝ってもらえないか? ただ持ち出すだけなら美麗(みれい)に頼めば良かったんだが、後々の事を考えると、初音に頼んだ方が良いんだ」



絵って……秀青さんが昔、描いたものなのかな?


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