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余次元住まいのハザマ様! part6 ― 業深き画家の家系 編 ―  作者: 山桃


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天才は富士山のごとく

ある日、動画サイトを見ていると、文化人であるオカダ トシオさんがこんな話をしていた。


天才漫画家や天才アニメーターを例に挙げ、天才とは、遠くから眺める分には


『富士山のようにスッと立っていて本当に綺麗』


だけれども、実際に近づいてみると山道は険しく、個性が強くて気難しい。仕事においても非常に厳格であるという、天才特有の「厄介さ」について語っていたのだ。


富士山に例えられるなんて、日本人としては光栄なことかもしれないが、周囲の人間からすれば大変な迷惑を被ることになる。


月島家と雨宮家は、まさにその天才の『業火』で焼かれたのだ。


雨宮さんの過酷な生い立ちを鑑みれば、彼がああいう性格に歪んでしまったとしても、誰も責めることはできない。


そしてなぜか、私はいつもそういう過酷な環境で育った人たちから、「お前を見ているとイライラする」と言われてしまう。


嫌なら私を避けてくれればいいのに、彼らは決まって、私の持つ何かに吸い寄せられてくるらしいのだ。まるで、磁石のN極とS極みたいに。


*****


月山青湖の追悼展は盛況のうちに幕を閉じた。

絵の搬出を終え、ギャラリーの後片付けをして帰ろうとした時のことだ。


外に、見覚えのある車が停まっている。

その車に腕組みをしてもたれかかり、顔を伏せている男性がいた。


――御影様だ!


しかし、彼はこちらに顔を向けようともせず、ただ視線だけを鋭くこちらへ滑らせた。元々切れ長の目が、今はナイフのような冷たさを湛えている。


その恐ろしい目つきといったら!


射抜くようにギロッと睨みつけられ、私は怖くて一歩も近づくことができなかった。

私がその場に竦(すく)んでいると、背後から雨宮さんが「どうかしたの?」と声をかけてきた。


やばい!!


逃げなくては! このままでは雨宮さんまで何をされるかわからない!


そう思って走り出そうとした瞬間――私はあっという間に御影様に捕獲され、そのまま車に押し込まれて室生のお屋敷へと連行されてしまった。


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