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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


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第九十五話 言うつもりじゃなかった言葉


昼休み


敦がお弁当をカバンから取り出しいると友達が話しかけてきた。


男子A「敦、昨日あの女子に手振られてただろ?あれ絶対お前のこと好きじゃね?」


敦「いや、挨拶だよ」


男子B「敦はモテるからな〜」


ピク


何かの気配を感じ


なんとなく後ろを見る


箸がピタッと止まった琴葉がいた。


目つきだけがやたら真剣。


琴葉「敦。ちょっと来い」


敦(あ、これ本気のやつだ)


 


人気のない廊下に連れ出される。


壁際まで追い込まれ、軽く壁ドン気味。


琴葉「……さっきの女子の話、なに?」


敦「手振られただけ」


琴葉「挨拶で振るか?」


敦「振るやつは振るだろ」


琴葉「ふーん……」


一歩、近づく。


近い。近すぎる。


琴葉「で、敦はその女子どう思ってんの?」


敦(……距離近いって)


敦「友達だよ」


琴葉「“別に(いいじゃん)”って顔だった」


敦「“別に(違う)”だよ!」


琴葉「……“別に”、ね」


声が少し低い。

ほんの少しだけ、震えてる。


琴葉「敦が誰と仲良くしてもいいけど……なんか胸ムカつくんだよ」


敦「それ嫉妬じゃん」


琴葉「ちげぇし!!」


敦(いやどう見ても嫉妬だろ……)


……でも


敦(俺のことで、こんな顔してんのかよ)


胸の奥が、じわっと熱くなる。


 


琴葉「……で」


少し視線を逸らしたまま。


琴葉「敦は、俺のことどう思ってんだよ」


敦は、言い返すつもりだった。


軽く流すつもりだった。


なのに。


敦「……好き」


言ってから、止まる。


敦(は?)


敦(待て、今のなし)


琴葉「……っ!今の俺、感じ悪いだろ!!」


敦「え、いや、違っ……」


琴葉「どこがだよ!!」


敦「……っ、」


言葉を探して、失敗する。


敦「……嫉妬してるとこ」


言った瞬間、自分で顔が熱くなる。


琴葉「言うなーーーー!!」


廊下に響く怒鳴り声。


敦は視線を逸らしたまま、小さく息を吐く。


敦(可愛い……)


敦(なんでそんな必死なんだよ)


敦(……俺のせいか)


口元が、勝手に緩む。


琴葉はまだ赤い顔のまま、敦を睨んでいる。


あー……だめだ


敦(ほんと無理……)



ここまで読んでいただきありがとうございます。


本音は、準備してない時に出ます。

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