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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


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第九十一話 くっつく理由がちゃんとある



琴葉の部屋へ


次の瞬間、

部屋の灯りが落ち着くより早く、

琴葉が敦の腕に飛びついた。


敦「ちょっ、部屋入って三秒!!」


琴葉「だってここ、

誰にも見られ無ぇ!」


敦「理由が最悪に正しい!」


ソファに座ろうとした敦の隣に、

隣どころじゃない距離で琴葉が座る。


敦「近い!」


琴葉「家の中は誤差!」


敦「誤差の単位がおかしい!!」


琴葉、当然のように手を取る。


敦「はいはい、今度は手繋ぎな」


琴葉「恋人権限、今日は大盤振る舞い!」


敦「使い切るな!」


琴葉「手を繋ぐ・くっつく・褒め——」


敦「最後のは予告しろ!!」


琴葉「敦、今日もかっこいいぞ!」


敦「食い気味に撃つな!」


琴葉、急に真顔。


琴葉「敦、聞いてくれ」


敦「……急にどうした」


琴葉「真面目な話」


敦「やめろその前振り」


琴葉「好きな人がな」


敦「うん」


琴葉「今、ここにいる」


敦「……」


琴葉「ツッコミは?」


敦「処理落ちした」


琴葉「かわいい!」


敦「拾うな!!」


琴葉、敦の肩に頭を乗せる。


敦「……なぁ、なんでそんなにくっつくんだ」


琴葉「理由?」


敦「あるなら聞く」


琴葉「……今まで出来なかったから!」


敦「……重っ……」


(一拍)


敦「いや、軽いわ!」


琴葉「どっちだよ!」


敦、観念してソファに深く座り直す。


敦「……もういい」


琴葉「え?」


敦「一回だけだからな!」


敦「調子乗ったら即やめるからな!」


そのまま、

敦が肩に軽く腕を回す。


琴葉「……!」


敦「これ以上は無理だからな!!」


琴葉「おかわりっ!」


敦「増やすな!」


琴葉「なぁ敦」


敦「ん」


琴葉「俺、今めっちゃ幸せ!」


敦「声量で分かる!」


琴葉「敦」


敦「今度は何だ」


琴葉「好き!」


敦「……」


琴葉「ツッコミは?」


敦「……一回休みだ」


琴葉「やった!」


敦(心の声)

(……今まで我慢してた分、

そりゃこうなるよな……)


琴葉「敦!」


敦「もう何だ!」


琴葉「恋人って、楽しいな!」


敦「……否定しねぇ」


琴葉「……へへ」


ここまで読んでいただきありがとうございます。


部屋の中ではこうなります。

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