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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


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第八十五話 もう一回ちゃんと言う


後日


昇降口の空気は、夕日でほのかにオレンジ色だった。


敦は靴を履き替えながら、告白の場面を思い出していた。


敦(……何か違う……告白……した。

 でも……あれは……)


胸のあたりが落ち着かなくて、浅い息が続く。


敦(……ちゃんと言わないと。

 “付き合ってください”って。

 逃げる気はねぇけど……緊張で死ぬ)


横からひょこっと影が伸びてきた。


琴葉「敦? なんかさっきから眉間シワだぞ」


敦「うわっ!琴葉!?」


声の調子はいつも通り。


だけど、なんだか視線がやけに鋭い。


琴葉(……なんだよ、その顔。

 理由は分かんねぇけど……

 なんか、嫌な予感する)


敦は焦って目をそらす。


敦「い、いや!なんでもない。考えごと!」


琴葉「敦が“なんでもない”って言う時、だいたいなんでもあるだろ」


敦「うっ……!」


琴葉が一歩、踏み込む。


敦の視界が、一気に琴葉で埋まる。


敦(……この距離……無理。)


琴葉(なにか……俺にも言いにくい事が…?)


お互い理由が分からないまま、目が合う。


敦(……このまま曖昧にしたら、きっと後悔する)


敦は深呼吸し、琴葉の方に向き直った。


敦「琴葉……あれ、ちゃんとした告白じゃない。

 だから……やり直したい」


琴葉「……ちゃんとした?」


敦「……琴葉、明日家に行くから!」



ここまで読んでいただきありがとうございます。


ちゃんとした形にしたくなります。

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