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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


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第八十話 放っておくと近づく


A、小さなメモ帳を机に置く。


B「……お前それ何」


A「記録」


B「やめろ」


A「科学だ」


表紙。


『敦・琴葉 距離変動記録』


B「終わってる」


A「静かに。対象に気づかれる」


少し離れた席。


敦と琴葉は普通に会話中。


内容もゆるい。


琴葉が腕を机に置く。


敦、少し遅れて腕を内側へ。


距離、自然に縮む。


A、無言で書く。


・12:18

放置状態 → 接近確認


B「だから見るなって」


A「視界の端だからセーフ」


その瞬間。


敦、椅子を少し引く。


距離、戻る。


A「!?」


B「ほら!!」


A「観測バレた!?」


敦「……なんか感じる」


琴葉「何を?」


完全通常。


A、震える手で追記。


・12:19

観測疑い → 距離離脱


B「量子か?」


A「量子だな」


数分後。


AB、意図的に会話を始める。


A「昨日のゲームさー」


B「ラスボス弱くね?」


視線を完全に外す。


沈黙。


数秒。


B(小声)「……今どうなってる」


A「見るな」


B「気になる」


A「我慢しろ」


耐えきれずAがチラ見。


敦と琴葉。


同じ角度で携帯画面を覗き込み、

肩の距離がさっきより近い。


A「近ぇ!!」


敦「なにが?」


即座に距離が戻る。


B、ノートを閉じる。


B「結論出た」


A「言ってみろ」


B「——あいつら、自覚したら離れるタイプだ」


A「最悪に面倒くさいやつ」


二人は普通の距離で普通の会話。


ノート最終行。


『観測すると通常化。

放置すると同期。』



ここまで読んでいただきありがとうございます。


一番自然な時が一番危険です。

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