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第六十八話 直接だけ許される
翌日。
何食わぬ顔で一緒に学校に行く男型琴葉。
だがどこかワクワクが弾けているのが見えるようだった。
敦「……なぁ琴葉」
琴葉「ん?」
敦「昨日のやつ……お前に負けて録音許可したよな?」
琴葉「そうだな」
敦「……んで、消さずにそのまま保存してない?」
一瞬の沈黙。
琴葉「……え?」
敦「“え?”じゃない。
目が泳いだぞ今」
琴葉「いやいやいや!?
してないよ!?
そんな非常識なこと!」
敦「今、鍵付きで“保存”した!って思っただろ」
琴葉「思って⋯ちくしょう!
心の声を読むな!!」
敦、深くため息。
敦「……今後な」
敦「完成状態の俺、全面録音禁止」
琴葉「えぇぇぇ!?」
敦「再生も禁止」
琴葉「厳しすぎる!!
文化財保護!!」
敦「危険物管理だ」
琴葉「じゃあ研究用途は?」
敦「なおさらダメだ」
琴葉「観賞用は?」
敦「論外」
琴葉「……じゃあさ」
琴葉、少しだけ視線を落とす。
琴葉「……忘れかけた頃に、
一回だけ、直接聞くのは?」
敦「……」
敦「……条件付きでな」
琴葉「やった」
ここまで読んでいただきありがとうございます。
直接しか、通らないものがあります。




