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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


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第三十六話 外からはそう見えている


敦が弁当箱を開けた瞬間。


クラスメイトAも近くに座る。


A「なぁ敦」


敦「ん?」


A「昨日さ、駅前いた?」


敦「……まぁいたけど」


A「やっぱり」


軽い調子。


敦、嫌な予感。


A「うちブティックやってんじゃん」


敦「……あー、前なんか言ってたな?」


A「昨日、店番しててさ」


ここで敦、止まる。


A「ガラス越しに見えた」


敦「……何が」


A「敦と彼女」


敦「ぶっ――」


ご飯粒が落ちる。


敦「違う!!」


否定が早い。


A、笑いながら。


A「いや普通に腕組んで歩いてたぞ」


敦「組んでねぇ!!」


一拍。


敦「……いや、してたかもしれないけど違う!!」


A「どっちだよ」


横。


琴葉、弁当を食べながら。


琴葉「ブティックってあの駅前のおしゃれなとこ?」


A「そうそう」


A「駅前でさ、帽子とメガネしてた子といた」


敦「人違い!」


A「いや敦は確定」


敦「俺固定すんな!!」


琴葉、弁当をもぐもぐ。


A、少し考えて。


A「でもさ」


敦「まだあるのか」


A「敦、あんな顔すんだなって思った」


敦「……どんな顔だよ」


A「なんか普通だったな」


敦「何がだよ」


A「敦が、彼女といる感じ」


敦、言葉が止まる。


琴葉、もぐもぐ。


琴葉「敦ってそういう顔するんだな」


敦「お前原因だよ!!」


A「え?」


敦「違う!!今のなし!!」


A、ニヤニヤ。


A「否定弱くなってね?」


敦「弱くねぇよ!!」


A「前もっと“ありえねぇ”って顔してたじゃん」


敦、詰まる。


一瞬だけ言葉が出ない。


琴葉、弁当をもぐもぐしながら。


琴葉「ちなみにどんな感じ?」


A「なんか落ち着いた感じ。自然な距離だった」


琴葉「へぇ」


敦「話広げるな!!」


チャイムが鳴る。


A「まぁいいや。今度店来いよ。彼女と」


敦「いねぇって!!」


Aは去る。


静かになる。


敦、机に突っ伏す。


敦「……終わった」


琴葉「何が?」


敦「ガラス越しって逃げ場ねぇだろ……」


琴葉「透明だもんな」


敦「そこじゃねぇ」


少し間。


琴葉、ぽつり。


琴葉「でもさ」


敦「……なんだよ」


琴葉「バレなかったんだろ?俺って」


敦「……まぁ」


琴葉「なら成功じゃん」


敦「成功判定軽すぎるだろ」


琴葉「現象現象」


敦「万能ワードにするな!!」


ここまで読んでいただきありがとうございます。


外からのほうが、分かりやすいこともあります。

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