表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: ゆら。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/48

第零話 読まなくてもいい記録

  ーーー文献ーーー



血脈と流れの記録


(始まりの御子の系譜に関する覚書)


【血脈と祝福の範囲】


祝福は、始まりの御子の直系血脈においてのみ確認されている。


これは特権の付与ではない。

世界構造上の偏りが血統に残存した結果であると解釈されている。


【始まりの御子とは】


始まりの御子とは、

恋慕影の重さを最初に受容した人物を指す。


特別な能力の付与は確認されていない。

世界からの選定を示す記録も存在しない。


滞留していた未完の想いを排除せず、

自己の恋を通して引き受けたと記録される。


重さを抱えた状態で選択を行った結果、

滞留していたものが流れへ移行したと伝承される。


これは浄化と呼称される場合があるが、

消失ではなく移行現象であると整理されている。


当該事象の後、

世界構造に微細な偏りが生じたと解釈されている。


滞留を流れへ移行させる通路が残存し、

その構造的偏りが血統に継承された。


血統は能力ではない。

通路が形成されやすい構造傾向である。


流れを生起させる要因は、常に当人の選択であると記録される。


【恋慕影とは何か】


恋慕影とは、

完結しなかった想いが長期にわたり沈殿し、

重さとして滞留した現象を指す。


人格性・意思・目的の存在は確認されていない。


未完の感情が重層化した結果、

重さのみが残存した状態であると解釈される。


恋慕影は世界全体に薄く存在すると推定される。


世界は意思ではなく構造であると整理されている。

均衡へ向かう性質を持つと考えられる。


恋慕影はその流れに微細な遅延を生じさせる。


言動の遅滞、関係の停滞、

決断の先延ばしが観測例として挙げられる。


ただし強制性は確認されていない。

選択の剥奪は認められていない。


当該血脈において収束傾向が強いことが確認されている。

これは最初の通路が構造として残存しているためと解釈される。


【浄化とは】


浄化とは、

血筋の者が未来を確定させた時点で観測される現象である。


能力発動や奇跡的事象の記録は存在しない。


内に滞留していた重さが、

最も抵抗の少ない経路へ収束し流動化する現象である。


消失ではなく移行であると整理されている。


肩代わりや犠牲の証拠は確認されていない。


浄化量は、

当人が恋を通して受容した重さの総量に比例すると推定される。


困難下における継続的選択の記録が、

浄化量と相関を示す事例がある。


《異性型変更固定事例》


(系譜補遺記録)


※本項は異性型へ変更された一事例を基にする。

確認数は一件のみである。


【成就前の揺らぎ(可逆)】


血筋において、

未来確定以前の段階で揺らぎが観測される場合がある。


関係停滞、自己認識の不安定化、

性別認識の揺らぎが含まれる。


強制性は確認されていない。

選択権の消失も認められていない。


性別の揺らぎは、

未来の型が未確定である状態に起因すると整理される。


それは多くの場合、

特定他者と未来を共にするために必要と認識された型と

現在の自己認識との差異として観測される。


また、過去適応型と未来適応型の不一致も

要因として記録される。


当該段階では浄化は生起していない。


重さは流動していない。

受容段階にあると整理される。


受容総量が後の浄化量の基盤となる。


【未来の確定と異性型固定】


特定の型で未来を生きると確定した時点で、

構造収束が観測される。


この際、

滞留していた重さが流動化する。


これが浄化と呼称される。


ただしそれは強制ではない。

当人の選択に整合を取るかたちでのみ生じる。


浄化後、構造整合が確認される。


性別固定は原因ではない。

未来確定に伴う再編成結果であると整理される。


未来の確定に伴い、

現在の構造が再編成されたと解釈される。


確認事例においては、

固定後に元の型へ復した記録は存在しない。


不可逆であったと当時は理解されていた。

しかし例外の可能性については、なお検討の余地が残されている。


再編成は社会的認識にも及んだ。

直系家族に限り、記憶改変は確認されなかった。


家族は変更前の事実を保持していたと記録される。

理由は確認されていない。


ただし確認された事例においては、

型の変化の有無にかかわらず、

当該の関係性の断絶は確認されなかった。


【補記】


性別固定は理論上、

必ずしも型変更を伴うとは限らない。


本記録は、

異性型変更を伴った一特殊事例である。


【結語】


血統は構造的偏りである。


流れを生起させる要因は選択である。


性別は原因ではない。

未来確定に伴う再編成結果である。


本記録は、

将来同様の事象が確認された場合の参照資料として保存される。



この文献は未来の為に書き足され、語り継がれいってほしいと願う。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

本編の理解には必須ではありませんが、知ると少しだけ見え方が変わります。⋯多分。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ