↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
52/56

山中での闘い

しばらく行くと話し声が聞こえてきたので、喜之助は身を屈(かが)めた。

「おい、見つかったか?!」

「まだ、見つかりません!

それよりも、三人の姿が見つかりません!」

左平次と伝右衛門と伊織です!」

「何ィ~、三人もいなくなっただと~?!」

「恐らく、あの喜之助と申す輩に殺されたと推察します!」

賊のやり取りが、聞こえてきた。

静かに這(は)って声のする方向に行くと、木陰から賊五人の姿が見えた。 

「三人も殺されてしまったと言うのか~?!」

喜之助は木陰から、相手方を観察した。

五人の内、一人は弓矢を持っている。

村に火を放った時の、弓矢だ。

喜之助の真正面にいる男は、背を向けている。

やるなら、今だ。

出し抜けに木陰から出ると、目の前にいる男の

背中を斬った。

喜之助の突然の襲撃に賊たちは皆、驚いている様子だ。

「おのれ~、よくも!」

賊たちは一斉に刀を抜き、襲ってきた。

最初に襲ってきた男は、正国で刀を弾(はじ)き

飛ばした。

男は手から刀が無くなって、驚いている。

喜之助は男が刀を拾おうとした隙に、斬った。

戦場でいちいちそんなことに慌てふためいていては、真っ先に斬られるだけだ。

「まとめてかかれいっ!」

一人ずつでは勝ち目がないと分かると、三人の男は固まって喜之助に詰め寄った。

喜之助はどんどん後退して行き、ついに背中を大木にぶつけた。

その途端、三人の男は一斉に襲いかかってきた。

喜之助は素早く大木の後ろに回って、すぐ飛び出した。

一番右にいた男を、斬る。

残る二人が、同時にきた。

喜之助はまた、木の陰に隠れた。

男の刀は喜之助ではなく木を斬りつけ、刃先は木にめり込んでしまった。

喜之助は木の左側から出ると、もう一人の男を斬った。

最後の一人となった男は、木に刺さった刀を抜こうと必死になっている。

喜之助はもがいている男に言った。

「心安く眠れい」

そう言うと、斬った。

男は最後まで、刀を引き抜く事が出来ずに死んだ。

喜之助はしゃがむと、男が肩にかけていた弓矢を頂戴(ちょうだい)した。

弓矢があれば、敵に接近せずとも闘える。

「後、三人」

そうつぶやくと、山中を走って消えてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。