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チェイサーがここにやって来た理由は、お茶の準備が出来たから2人を呼びに来たからだった。
「どうぞこちらへ。」
チェイサーに案内されのは小さな温室で、様々な色の花がたくさん咲き乱れる中にポツンとある白いテーブルセットある。
「うわぁ……本当にキレイ。」
この温室は『オレ攻め』のライムルートの背景として見た事があるが、背景として使うには勿体ない程見事だ。
右を見ても左を見ても、更には上を見ても美しい花。そう言えば……この温室に入った時のヒロインは何と言っていただろうか。
「お花の国のお姫様になったみたい。」
確か、そう言っていた気がする。
「お花の国のお姫様?意外だけど可愛い事言うね。」
考えていた事を口に出してしまっていたとは……、あまりにも乙女チックな事を言ってしまったクリスタを、ライムは微笑みながら席にエスコートした。
「温室の中は暖かいのでアイスティーを用意致しました。」
向かい合って席に座ったライムとクリスタに、チェイサーが給仕までしてくれるようだ。
「クリスタ様はレモンとミルクはいかが致しますか?」
「私はストレートで。」
クリスタにはストレートティー、ライムにはミルクティーが用意され、花同様色鮮やかなマカロンやケーキがテーブルに置かれていく。
「私はここで失礼致します。御用命は後ろにメイドが控えていますので申し付け下さい。」
チェイサーはこれで帰ってしまうのか、綺麗なお辞儀をしてクリスタとライムに別れの挨拶をすると、クリスタは席を立ちクリスタに出来る最も優雅な礼をチェイサーに返した。
「ありがとうございます、チェイサー先生。今日はお会い出来て光栄でした。」
「クリスタ様。私のような平民にそのように振る舞ってはなりません。」
尊い萌をありがとう、と言う気持ちを込めて礼をするが、チェイサーに注意されてしまう。
そう言えばゲームでもヒロインが間違った事をすれば、今のように間髪入れず注意されていた覚えがある。
「ですが、私こそお会い出来て光栄です。」
優しく微笑むチェイサーの姿は、ゲームでも僅かにしか見れなかった優しき微笑みスチルそのもの!
何度でもありがとうございますと言いたくなる程麗しい笑顔に思わず蕩けてしまいそうだ。
「クリスタって気持ちを隠そうとしないよね。」
チェイサーに萌えるクリスタの気持ちが丸見えなライムには、面白くない状況なのだろう。
「自分の心に正直に生きているからこそ、今の私があるのです。」
詩織からクリスタに転生した事も、そう。
ゲームとは違うクリスタとして成長していると言う事も、そう。
全ては自分の心に正直に生きた結果。
そのお陰でマシューに萌え、チェイサーの優しき微笑みリアルスチルをGET出来たのだ。
予想もしていない所でチェイサーの優しき微笑みリアルスチルを手に入れたクリスタは良い笑顔で笑った。




