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夏のタイムカプセル ―僕と魔法のハムの夏―  作者: Fos B


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番外編:【お父さんも俳優になった?】

さっきの話がまた続いていて、僕はお父さんにそういえばと思い出して話しかけた「そういえば、お父さんも僕がちっちゃい時に一緒に行ったネズミーランドで、亀の親子のアトラクションで急に話しかけられなかったっけ?」そういうとお母さんが笑い出して「そういえばあったわねぇと言った」お父さんは「あれはすごいびっくりしたよ」と言った。そして僕は「あの亀のお父さんに名前を聞かれて、お父さん自分の名前じゃなくて僕の名前言ったよね。あの時なんで僕の名前言うんだって。ちょっと頭に来たんだよ。僕は」「ごめん、ごめん。とっさに自分の名前を聞かれたんだか、なんだかわからなくなっちゃって…。」「アトラクションを出た後、怒っちゃったからなだめるのが大変だったじゃない」「そんなこともあったなぁ…」

ちょっと気まずい雰囲気になったので、僕が話を変えた「そういえば、お父さんもディスコ行ったことあるの?」「お父さんはそういうところ合わないから行ったことないなぁ」「お母さんは新宿とか渋谷とか行ったことあるんだって」と、僕が言うと、お母さんが「そういえば、証券会社の時に新規店舗だったから、女性は全員同期だったんだけどね。その中で1番年下の後輩?同僚?がいたんだけど」とお母さんが話し出した。その後輩は歳は1番下なのにとてもしっかりしていたそうだ。1人の同僚の結婚式の帰りに、電車の中でみんなで出されたコースのスープについてあれはまずかったねとかわけわかんないスープだったねと噂話をしていたそうだ。そしたらその子がピシャリと「人の結婚式の内容とかそういうこと言わないほうがいいと思う。おめでたいことの後なのに言わないほうがいいと思う。」ときっぱりと言ったそうだ。お母さんはその後輩のことがすごいかっこいいと思ったと言う。「その後輩とは、会社以外でも時々会ったりしてたんだけど、話を聞いていたら、米軍の弾薬庫ってところが近くにあってね。ここはお母さんが小学生の時に子供会で初めてキャンプに行ったところだったんだけど。大人になったその時にはなんかそこがなくなったって話を聞いてたんだけどね。噂によると、米軍のレクリエーション施設とか、地域の公園みたいなものになったって聞いてたんだけど…今みたいに、インターネットがないから、さくっと調べられない時代だったのよ」と説明をしてくれた。そこはちょうどバブル期だったこともあり、週末になると米軍の人たちの避暑地のような場所になっていて、ディスコが週末だけ開かれていたそうだ。それでその後輩の子は毎週そこに行って踊ってると言っていた。外国の風に触れたいお母さんはその後輩に「その雰囲気感じてみたいから、私も連れてってくれない?」と聞いたそうだが、お母さんの顔をその後輩はじっと見つめて「危ないから行かないほうがいいと思うよ。というか連れて行けないかな?責任取れないから。」と謎の発言をされたそうだ。「でも、その後輩は毎週踊りに行ってたんだよね?」と僕がお母さんに言うと、お母さんは「その子は毎週踊りに行っていたけれど、自己責任でしっかり楽しんだうえに、彼氏も一緒にいたから安全に満喫できていたんだと思う」と言った。「でもその子が言う事はきっと正しいのだろう。行かないことでトラブルを回避できたんだろうなと思っのよ。外国の風を感じてみたいなんて気軽な感じで言ってはいけなかったんだわ」と思ったと言っていた。「そういえば、お父さん、お父さんはメッシーくんとかアッシーくんだったの?」と聞くと、お父さんは「なんでそれを…」とお母さんを見つめたが、お母さんはにっこりといつものスマイルを浮かべて何も言わなかった。

お父さん、逆鱗に触れちゃまずいよ…


家族のカプセルはどんどん溜まっていく。

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