番外編:【異国より遠い、僕の家路】
僕は朝の早い時間におじいちゃんとおばあちゃんにバス停まで送ってもらった。
そういえば来たとき、電源が0%になってバス停に着いたのは、実は相当やばかったんだなぁって今になってわかった。バス停からおじいちゃんちまではバスがなくてタクシーを呼ばなきゃいけなくて、携帯の電池が切れてたから、本当は結構大ハプニングだったらしい。おじいちゃんとおばあちゃんが迎えに来てくれて、ほんとによかった。
それをバスを待つ間、おじいちゃんとおばあちゃんに話した。
「あの時はほんとにおじいちゃんやおばあちゃんに助けられたんだね。よかったよー、迎えに来てもらえて。おじいちゃんの車はスーパーヒーローだね」
「おじいちゃんがスーパーヒーローじゃなくて、おじいちゃんの車がスーパーヒーローなのか?」
と大笑いしているうちにバスが来た。おじいちゃんとおばあちゃんに抱きついてバスに乗った。1番後ろの席に乗って、おじいちゃんとおばあちゃんが見えなくなるまで手を振っていた。
それからが長かった。僕とお母さんが異国の地に行った時より時間がかかったんじゃないかと僕は思う。いつもはおばあちゃんやお母さんのおにぎりだけど、今回は暑すぎるからお弁当を買ったんだ。すごく迷った。仙台といえば牛タン弁当が有名だけど、夏場なら『網焼き牛タン弁当』みたいな加熱式のお肉系以外にも、宮城の海鮮を使ったお寿司や海鮮丼系もあるし『平泉うにごはん』や、季節限定の海鮮駅弁がある。だけど僕は肉好きだから、駅の構内で買える『牛肉どまん中』にした。山形県の新幹線開業に合わせて作られた駅弁だけど仙台駅の構内売店で買えたから、肉好きにはこれでしょうと思ってこれにした。食べたらほんとおいしかった。朝早く出たのに、結局家の最寄り駅に着いたのは夕方だった。
改札を出たら、お母さんがやっぱり迎えに来ていた。
お母さんが「サプライズで来たのに、あんまり驚いてないわねぇ」と言うので、
「お母さん、GPS機能がついてるんだから、お互いにどこにいるかわかるじゃん」
と言ったら、「それもそうね」とお母さんはつぶやいた。
「帰ってきてくれて、ほんとうれしいわ。無事に帰ってきてくれてありがとう。」
とお母さんが人前にもかかわらず抱きついてきた。僕はちょっと恥ずかしかった。お母さん、異国の地に行ってちょっと異国風になっちゃったのかな?
それから、家に2人で帰って、おじいちゃんとおばあちゃんに早速タブレットで無事に帰ったことを報告した。
「おじいちゃんおばあちゃん無事帰ってきたよ。夏の間ありがとうね。ほんと楽しかった。でもやっぱり異国の地に行くより時間かかった気がする。」
と僕が言うとおじいちゃんやおばあちゃんも苦笑いをした。
この夏はお父さんが単身赴任している異国の地に行って、いろんな日本ではできない経験もたくさんした。その後におじいちゃんやおばあちゃんのところに行って、僕の知らないいろいろな話を聞けて、本当に楽しい夏だった。
番外編はまだまだ続きます。




