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番外編:お母さんと僕の初めての大冒険⑨ 〜修行が終わり、今日は夢の国へ〜

「ねぇ、なんで梅雨じゃないのに3日も雨が降るの?」

僕はつい、おじいちゃんとおばあちゃんにぼやいてしまった。みんなと遊べないし、海にも入れない。そんな僕の愚痴に、おばあちゃんは「まぁまぁ、旅行の話を聞かせてちょうだい」と優しく促し、おじいちゃんも「すごい話、聞きたいよ」と笑うので、僕はまた旅の続きを話し始めた。

「3日目はね、本当に観光って感じで最高に楽しかったんだよ。お父さんが『ネズミーランドに行こう』って言ってくれて。僕とお母さんは顔を見合わせて、『あぁ、これでようやく過酷な旅から解放される!』って、2人でニッコリ笑っちゃったんだ」

僕がそう言うと、おじいちゃんが「いやいや、まだまだ何かヤラカシがあるかもよ?」なんて言うものだから、過去にどれだけお父さんがやらかしてきたと思っているのかと、思わず笑ってしまった。

おばあちゃんが「ネズミーランドは日本だけじゃなくて、そこにもあったのね」と驚くので、僕は「世界中にいっぱいあるんだよ!」と胸を張って教えてあげた。

朝食は、ビクトリアハーバーの絶景を眺めながらホテルのビュッフェでゆっくり堪能した。涼しい場所で、お母さんも朝から上機嫌だ。チムの地下鉄から乗り継いで向かったけれど、路線図には赤いラインや黄色いラインが引かれていてすごく分かりやすい。「僕1人だって行けそうだったよ!」と言うと、おじいちゃんも感心していた。

そして、ついにネズミーの形をした窓の電車に乗った。この電車に乗った瞬間から、ワクワクが止まらなかったんだ。

歩いていると、やがて視界が開けて地球儀のようなものが見え、その先にはバーンと入り口が現れた。

「入場はね、スマホで『ピッ』とスキャンするだけで入れたんだよ」

僕が言うと、おばあちゃんは「スマホひとつで魔法の扉が開くなんて、便利な世の中になったものねぇ」と目を丸くしていた。

お父さんが僕のチケットも自分のスマホにまとめて登録してくれていたから、本当にスムーズだった。もしものために、お父さんが印刷した紙の控えまで鞄に入れていたと話すと、おじいちゃんとおばあちゃんは大笑い。「いろいろやらかしたから、用心深くなったんだね」だって。

園内に入って一番驚いたのは、ジャングルクルーズだ。東京とは比べ物にならない迫力で、最後には火と水が激しくぶつかり合う大爆発が起きて、顔が熱くなるほどの衝撃だった! おばあちゃんは「まぁ、火傷しなかったの?」と心配してくれたけれど、あれは忘れられない思い出だよ。

他にも、シンデレラ城じゃなくて「眠れる森の美女の城」であることや、ネズミー型の飲茶、七色に光るわたあめを食べたこと。スタッフさんに「ステッカープリーズ!」と言って、可愛いキャラクターのシールをたくさんもらえたことも話した。東京では今は誕生日しかシールがもらえないから、なんだか得した気分だったんだ。

香港のパークは東京よりコンパクトだから歩きやすいし、アトラクションの待機列にもエアコンが効いていてすごく快適だった。何より面白いのは、英語、広東語、中国語の3ヶ国語で案内が流れること。お父さんに「今、何語で話してるの?」って何度も聞いちゃったし、お母さんも「トリリンガルなんてすごいわね」と感心していたよ。おじいちゃんは「頭の中がごちゃごちゃしそうだなぁ」と笑っていたけれどね。

この日は、何事もなく純粋にネズミーランドを楽しめた。本当に楽しかったんだ――。

そう話しているうちに、ちょうどお昼の時間になったので、僕たちの話も一旦ここでおしまい。


まだまだ旅は続きます。


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